信号が青になった。
大きな道を渡って、小さい坂道に入った。
雨がやんだ。ここはそんなに寒いところじゃないみたい。
その道をちょっと登ったところで、め~ちゃんさんが、私の腕を自らの肩
から降ろした。そして、私の方を向いた。何なのだろう?そして、
「・・ルカ。さっきの話覚えてるよね?」
め~ちゃんさんと、水色の髪の人の話ですか?
「そう・・。もう・・言わなきゃいけない頃なのかもね・・。」
何がですか?と言うか、何か言えないことがあるのかな?
「ルカのためにって思ってたんだけどさ。なんて言うかな~・・」
め~ちゃんさんが躊躇する姿なんて初めて見た。
そんなに言えないことなのかな?
「実はさ・・私は、未来から来たの。未来からあなたを見るために」
「はっ?」
いきなり何を言い出したんだろう?私を見るため?何でですか?
「それは言えない。歴史が変わってしまうから」
そう言って、教えてはくれなかった。
歴史と言うものは変えてはいけない物らしい・・。
「あなたがマサの家に来ることも、この街に来ることも、マサがあなたを助けようとして事故に遭う事も、全部分かってた。だから・・ホントにゴメンね。
でも、あの彼女が言ってたとおり、いずれ分かることばっかりなの。ホントは
言いたいんだけどこればっかはさ・・」
それなら構いません。悪い運命じゃなければ・・
め~ちゃんさんは頭をかきながら、
「気にするなって言うと無茶なお願いかも知れないけど、これからも一緒にいてくれる?」と言った。
「・・当たり前じゃないですか。め~ちゃんさんと、マサさんのおかげで
私がいるんですから。悪い運命じゃなきゃいくらでも受けます。」
心からそう思った。無意識に言葉として出ていた。
「そう。ありがとう。じゃ、行こうか」
そうしてまた、歩き始めた。
途中で右に曲がったから今は東を向いてる。病院の影が見えてきた。
かすかに明るくなり始めている。なんか、元気がなくなってきた。
玄関は閉まっていた。
「夜中だもん、当然よね。ここで待ってよっか。」
そう言って、近くにあったベンチに座った。
すると、なんだか、目が重くなってきた。
開けていたいのに、そうできない。
そして、隣にいため~ちゃんさんの膝に顔を乗っけてしまった。
そのまま寝てしまった。
(・・この子ホントに可愛いわね。)
め~ちゃんさんはそう思ったらしい。
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