流れの速い川の向こうへと橋が架かる。
水面に揺れて、
反射する、月明かり。
見たのが最後。

ふたりきりで過ごす。
眺める、絵画みたいな窓。
押し込められ、僻地の塔で幽かに聞こえる風が流れる音。
出口のないここで、

永久に、
時間から離されて、いつか化石に成り果てるのね。
雨降りの
狭い匣のなかで、
歌を歌いましょう。
どこにも行けない場所。
渡る橋は水底。

見てる?
時の流れの向こう側の棺にこだまする歌声。
聴こえる?
私たちの声。
繰り返し歌う。
未来などはないです。
生き死になどないです。

いつも、
変わらない声で歌うなら遺跡が錆びついてゆく、みたい。
何度も奇跡を起こすため、
贄を捧げましょう。
供物をお供えしましょう。
我らの身をあげましょう。

牢獄で過ごす。
眺める、絵画みたいな窓。
押し込められ、僻地の塔で、幽閉されて──
続いてゆく!
永遠などいらないから。
歌うのが嫌いだよ。
その両目でよく見ろ。

誰の目にすら止まらなくて、いつか化石に成り果てるのね。
流された16:9の匣のなか、
歌い続けてる。
壊れたみたいになる。
ただ水浸しになる。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

沈下橋

閲覧数:49

投稿日:2024/10/14 10:37:53

文字数:490文字

カテゴリ:歌詞

クリップボードにコピーしました