ひぐらしが鳴くように
誰かが呼ぶ 今日も
小走りでゆく街並みも
とめどなく日常

日が沈んでいくようで
カラスが鳴く 今日も
酸味が残る夕焼けも
何気ない日常

忘れていく ああ擦れていく
誰の為だっけ、
掠れていく ああずれていく
自分の為だったっけ、

小さな小さな喧騒が 僕の背を追い越して
橙に染まる今日を 立ち止まらせてしまう
「また、じゃあね」なんて言えるはずなくて
帰路が遠く思えて仕方ないんだ
きっともう帰ってこないだろう 

傾いてゆく夕陽
校舎の裏で猫が泣き
堪らずに伸びゆく影に
透けていく日常
  
離れていく ああ慣れていく
君の為になった?
揺れている ああ揺れている
自分の為だったんだ

小さな小さな感傷が 僕の手を握り締めて
橙に灯る蝋を 溶かし尽くしてしまう
「また、じゃあね」なんて言えないからいいや 
昨日が遠く思えて許せないんだ
きっともう戻ってこない

目の前にあるのは橙だけで
他にはいらない夕立とか
「もういいかい」なんて君が言うから
嫌い、嫌い

小さな小さな喧騒が 僕の背を追い越して
橙に染まる今日を 立ち止まらせてしまう
「また、じゃあね」なんて言えるはずなくて
岐路が遠く思えて仕方ないんだ
きっともう返ってこない

小さな小さな感傷が 僕の手を握り締めて
橙だけでいいんだと 小声で囁いてくる
「また、じゃあね」なんて言えないこの僕が
昨日を遠く憶うなんて贅沢だ 
きっともう戻ってこない、
きっともう帰ってこないだろう

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

橙だけ

閲覧数:83

投稿日:2018/09/05 01:21:11

文字数:640文字

カテゴリ:歌詞

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