闇に溺れて逝きたい
この虚構の中に生きるなら
甘い理想と云う名の幻想は
虚飾の世界に在りはしない

恋焦がれる焦燥と
満たされぬままの絶望
この肉体（からだ）を焼き尽くす前に
誰か理性を喰い潰してくれ

今もまだ　君が笑ってる
痛い嘘だらけの世界で
今日もまた　静かに蝕まれる
ああ　いつまでも変わらない
無垢な瞳だけが焼き付いて

夢に酔いしれ去りたい
この不自由な鳥籠のなかから
幾重にも囚えた鎖の重さ
痛みだけが繋ぎ止める

狂い続く追憶と
希うだけの欲望
この心を埋め尽くす前に
誰か存在（いのち）を消し去らせてくれ

今もまだ　君が幸せな
淡い夢だらけの理想で
今日もまた　怯えて唇噛み
ああ　いつまでも変わらない
優しい夢たちが傷つける

崩れかけた墓標に捧ぐ
砂に埋（うず）もれた十字架
砕けた硝子の破片が
次の時を指し示す
誤った羅針盤は捨て

今もまだ　君が生きている
遠く失った世界で
今日もまた　想いは無に還る
ああ　いつまでも変わらない
君の笑顔さえも消えてゆく