街の中で人とすれ違うたびに、触れる温度にさえ心が痛んだ。
雨が降って、誰かと困りあえたならな。

壁に右手を触れても 返ってくるのは固い温度
寝台にはいつも一人で、せめて枕に頬をすりつける。

*

通じ合えない心はゆらついていて、今もこぼれそうなんだ。
この両肺、誰かが包んでくれたら、きっと温まる。

壁に左手を触れても 返ってくるのは固い温度
温かい皮膚に触れたい。分かち合う物が欲しいだけなのに。

*

壁に両手を触れても やわらかい幻想さえない。
誰かが抱きしめてくれることはない、
わかってるから両肩抱く。
頬を膝にすりつけ、一人さびしい情慾で、
せめて渇いた喉で人のあの名前を呼んでみた。

部屋に響いたよ。

部屋に響いた。

--

ひらがなと音の切れ目

*

まちのなかで/ひとと/すれちがうたびにふれる/おんどにさえこころがいたんだ/
あめが/ふってだれかとこまり/あ/えたならな

かべにみぎてをふれて/もかえってくるのはかたいおん/ど/
しんだいにはいつもひ/とりでせめてまくらに/ほおをすりつける

つうじあえない/こころはゆらついていていま/もこぼれそうなんだ
このりょうはい/だれか/が/つつんでくれたらきっと/あたたまる

かべにひだりてをふれ/てもかえってくるのはかたいおん/ど/
あたたかいひふにふれたい/わかちあうものがほしい/ほしいだけなのに

かべにりょうてをふれて/もやわらかいげんそうさえない/
だれかがだきしめてくれ/ることはない
わかてるからりょうかただく
ほおをひざにすりつけ/ひとりさびしいじょうよくでせめて/
かわいたのどで/ひとの/あのなまえをよんでみた/
へやにひびいたよ

へやにひびいた

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

僕の心に温かい反動を

ざにおさんの果てしなく素敵な曲(http://piapro.jp/content/pzqtdok44jpctcx0)に歌詞応募させていただけるとの事で、思わず筆を取ってしまいました。
どうにも…音の切れ目を単語でつなげてしまうのが好きなようで…過剰でしょうか。
一度、暫定の歌詞をご覧頂いたところ、切ないと言うより暗いかも…とのことで、暗さの素になっているところを軌道修正してみました。
ちなみに、その暫定版。

--
壁に右手を触れても 返ってくるのは固い温度
体の節々が痛くて、動ける気がしないよ。涙欲しい。
*
壁に左手を触れても 返ってくるのは固い温度
涙はないけど、体を丸めて軟骨が軋む。あああああ――。
*
壁に両手を触れても やわらかい幻覚さえない。
誰かが抱きしめてくれることはない、
わかってるから両肩抱く。
頬を膝にすりつけ、一人さびしい体温で、
せめて救いたいんだ、救われたら――。

欲だけ満ちる、青ざめた部屋で。

青ざめた部屋。
--

……。
……うん。
……暗いですね(笑)!
2ch孤男板を伺ってみて、スレッドタイトル読んでいたら、空気を読むと言うよりか過剰に暗くなってしまったようです。切なさ通り越しすぎです。でも自分にしてはまだこれは明るい方です…それは余計救われない(笑)。

この星と同じくらいの孤独、とかやってしまうのもよかったなあ…でもテーマからずれ気味になりそうだったので、今回は見送り。
うーん、暫定版と比べて、過剰に一般化しちゃったような。

閲覧数:108

投稿日:2008/07/22 16:15:34

文字数:728文字

カテゴリ:歌詞

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