暗く 俯いた 路地裏が
はやく はやくと 急かすから
僕は 寛いだ 部屋を出て
こぼす なみだを 探すんだ

歩く 嘯いた けものみち
ひどく ひどく 時間はめぐる
僕は 驚いた ふりをして
あたま かくして やり過ごす

「ほんとうにそれでいいの?」
天井から 声が降る

「ほんとうはほんとうなの?」
真後ろで 意味もなく

拙い理由をつけて 蓋をした
遮るように孤独な ウタを歌う
美し過ぎたあの日の 影を追い
呑まれるようにいつしか 闇に溶けた


笑う 囁いた 街の中
とおく とおくで 暮れてゆく
僕は 眩いた 夢を経て
かわく なみだを 振り切った

「ほんとうにこれでさいご?」
両側から 問が鳴る

「ほんとうがせいかいなの?」
蹲り 意味もなく

煩い記号を消して 眼を閉じた
訝るように這いずる 夜を撫でる
まだ青過ぎたあの日の 熱に酔い
凍えたように冷たい 手を合わせた


「ほんとうにそれでいいの?」

本当と言い聞かせて
背を向けて 意味もなく

うそをついた

乏しい思考を挿して 栓をした
惚けるように傾げて 馬鹿を気取る
さまよい続く明日の 揺れに添い
手向けるようにひとひら 花を散らす

忘れるように呟く 祈りながら

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

うつけとうつつ

見たくないものは見ないで生きていくのです。
そうするといつかは現実さえも見えなくなります。
臆病ですか。馬鹿者ですか。それすら勇気と呼びましょう。
ここにはもう、誰も居ないのだから。

タイトルはちょっと違うかも知れないです。
いいのが思いつかなかった…

前のバージョンで全ひらがな表記版が読めます。
今回はあんまり特殊読みはないです。

閲覧数:142

投稿日:2010/12/15 21:40:31

文字数:528文字

カテゴリ:歌詞

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