A
僕は冷徹な犯罪者
想像も出来ないくらいに
たくさんの人を傷つけた
君は箱入りのお嬢様
想像も出来ないくらいに
大切にされて笑ってる
B
こんなふたりが並んでいれば
人は皆僕だけを視界から外すだろう
そう、誰もが僕を嫌っている
S
けれど君だけは違うらしい
何一つ恐れずに
こともなげに近づいて
そっとやわらかな温もりくれた
捕らえてしまいたくて
逃げもしない
君の右手を人質にとった
A
僕は罰など恐れない
誰の目も気にせず生きてきた
ただ一人を除いては
君は罪など犯さずに
誰の目も気にせず生きてきた
ただ一つを除いては
B
一点のくもりも無い瞳
僕はそれだけが何よりも怖かった
そう、恋することを知ったから
S’
君だけが盗めるのは
僕のこの心の臓
早まったその鼓動
いっそ鳴らぬよう止まってしまえ
思いとは裏腹に
より強まる
僕の心拍 加速していった
C
初めて不思議と命を惜しんだ理由は……
S”
何故か君だけにわかかるらしい
何一つ違わずに
絡まる糸をほどく指
逃げもしない
君の右手を人質にとった
人質
思春期真っ盛りな少年の心境を書こうと思い立ったはずだったのに
出来上がったのは暗い過去を持つ男の物語でした・・・あれ?
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