「意地悪するのは楽しいわぁー。・・・でも、もう時間がないから答え合わせタイムね♪」
また<博士>は可愛く言って、
「答えは・・・・①番の<人>でしたぁ♪理由は、あとの単語を見ればすぐに分かるわ。②番の<人間>は<人の間>って書いて<人間>っ」て読むわよね。③番も<人の生きる道>と書いてその中から人と生を取って<人生>と読む事が出来るし最後の④番の<心>は<人の心>という言葉の略だし・・・・ほら」
<博士>は3人を見回した。
「どれも、<人>という字が入っているでしょう?だから、正解は①番の<人>なのでしたっ!!」
とても楽しそうにでも寂しさも混じった<博士>の声。あたしはその声を聞いて切なくなった。
「・・・リンちゃん以外、正解よっ!おめでとう♪・・・それじゃ約束通りあたしは消え去るから、あとは頼んだわよっ!・・・・あ、でも、あと1つだけ・・・・」
だんだん白い光が部屋中を包み込む。そのまばゆい光の中、<博士>は最後の一言を・・・叫ばずに静かな声で言った。
「・・・あたしはレン君のことが好きだったから、リンちゃんの身体借りてたのよ。・・・ありがとう、感謝するわリンちゃん・・・」
またね・・・今度はちゃんと、まともな<博士>のなるから・・・。・・・待ってて・・・・っっ・・・」
まばゆい光が一層強くなり、目の前が真っ白に塗り潰された。

そして・・・・


「・・・んにゅう・・・」
あたしは目を開いた。・・・ここ、どこ?
「あ、起きた起きたっ!」「やったぁ!」
ミクと咲が嬉しそうに言った。
身体を起こすと朝の日差しが優しく差し込んでいるリビングだということが分かった。
・・・あれ?昨日は、いろいろあって・・・ありゃりゃ寝る前の記憶が無い。
2日酔いみたいな痛みが頭を襲ってきて、あたしは思わずうめいた。
「・・・大丈夫か?ったく俺がいないと、いっつも、こんなんだからな。・・・心配する弟の気持ちも分かってくれよ」
隣にはレンの姿。思わず頭痛の痛みも忘れてレンに抱きついた。
「ばっバカっっ!!みんな見てるんだぞっ!少しは自重というものも・・・・・・」
慌てるレンは嬉しそうなあたしを見て、
「・・・ま、そんだけ元気なら一安心だけどな」
と照れながら言った。
・・・・やっと分かった。グルトに似ているあの人。
アカイトとレンだ。・・・ううん、レンだよね。アカイトも似てるけど少し違う。
もう1つ分かった。
それは、あたしはレンのことを好きだってこと。
でも、このことはまた後日に言おうっと。
あたしの周りにいる人たちは、みんな優しい笑顔だった。
そのことにあたしはほっとする。

さて、今日も<日常>は続いてゆく・・・。

            
                      END

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

日常的環和 21話 記憶喪失と想像推理と その10

こんばんわ~、もごもご犬です♪
さて、長い長いこの話もついに完結です!
正直嬉しい☆
でも日常的環和自体はまだまだゆっくりですが続いていきますので見て感想書いてくれたら嬉しいです♪
でわっ♪♪

閲覧数:146

投稿日:2009/08/17 19:23:11

文字数:1,160文字

カテゴリ:小説

オススメ作品

クリップボードにコピーしました