希死念慮は日々増していく 土留色の瞳で呼吸をする少年
電車の車窓から流れる いつも通りのパノラマと刻一刻
モーターサイクルで続いていく オートマの生命は
喧騒と静寂の狭間で意味だけを置いて行く 敬具

拝啓 それでも明日を迎えます 窓際の席でヘッドホンの少年
誰かを模した長い前髪は 世界を直視しない為に伸びた
勤勉でも怠惰でもない性分を ドクターペッパーの甘さが包んだ
プルタブに指を引っ掛けて 飲み干した

どれぐらい向き合えば 僕の輪郭もいつか
雨の降る 水色の街で 溶けて混ざり合うだろう
融解できない感性の この体重分の心で
地球の隅っこで蹲っているのです

透明な嵐に呑まれて行く 愛や使命の形を探しながら
産まれてきた祝福を 忘れて彷徨った
名前のないものを拾って 夢と名付けてみた少年
気が付けば それが心臓の代わりとなって

真っ暗な夜の灯りとなった 追伸

まっさらな色をした 瞳の端の淀んだ膿が
視界を遮るように 全てを塗り替えようとする今日も
言葉にしようとして 喉に引っ掛かったままだ
できるだけ伝わるように吐き出したいのに

希死念慮は日々増していく 土留色の瞳はなにも変わらないまま
喧騒のすべてを睨んでいる シルエットとグラデーションが群れたコラージュ
もう何も関係のないあいつらも 手の触れようのない彼方も
全て無意味になる瞬間を望んでいる

どれぐらい消え去れば 僕の輪郭もいつか
群れを為した怪物の中に溶けて混ざり合うだろう
失くさないままでいる汚れが 消せないままの変な笑い方が
僕自身だった

拝啓 ショーケースから逃げ出した塗料の洪水が
まだ何色でもない この街を染め上げていく事でしょう
その瞬間にようやく見つけた 探していた何かしらの形が
空っぽのこの胸に収まるまで
降り止まない雨と歌える日まで

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追伸。透明少年

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投稿日:2026/01/19 18:25:27

文字数:772文字

カテゴリ:歌詞

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