「ままならないね」

昨日の白亜の教会で
澄みきった朝を祈ったその手
光をなぞるその指で
線を二つ空に描いた

壊れてしまいそうな腕で
明日を受け入れる抱擁を
光に浸すその指で
這わす傷跡に寵愛を

いつか見たあの姿は
儚げな声で笑っていた
全ての苦しみもきっと
虚ろげな瞳で許した
僕は君の事を何も
知らなかった軽薄な獣
いつも僕ら分かり合って
完璧なんだと思っていた


明日の剥離の境界で
忘れかけた秘密をあげる
弧線を覗くこの指で
虹を一つ空に描いた

消えてしまいそうな肌に
何にも染まらない希望を
瞳は琥珀の一滴で
未だ見ぬ苦痛の喜びを

いつか見たあの姿は
儚げな声で囁いた
全ての苦しみをこの
心臓の合図で許して
君は僕の事を何も
知らなかった美しい獣
いつも僕ら分かり合って
完璧なんだと思っていた

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

ままならないね

白亜の教会の朝に、祈った華奢の腕

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投稿日:2025/09/03 12:35:14

文字数:358文字

カテゴリ:歌詞

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