※『シャングリラ』シリーズの流れを汲んでいます。
ご存じない方は、先に本編を読んでいただくことをお薦めします。





シャングリラ・ある日のひとコマ⑰


※ある日のひとコマ⑯の続き


「…んー、…ふぁ、あー、よく寝た、」
「おはようございます、篠武さん、」
「あれ?…ん?オレ、なんでソファの上でカイトに抱かれてんの?夕べは…ベッドで寝なかったんだっけ?」
「覚えてませんか?昨夜はお酒を少々飲んで、そのまま寝てしまったんですよ。…寒いといけないので、オレのコートをブランケット代わりに掛けさせて頂きました、」
「…あー、そうだった。思い出したよ。…ゴメンな?カイト、重くなかったか?オレのことなんか、適当にベッドに転がしておいてくれればよかったのに、」
「オレが…抱いていたかったんです。貴女の温もりを、感じていたかった…、」
「なんか、妙な言い回しが気になるけど、まぁいいや。コート、ありがとな。…今、何時だろ?」

「おはよう、篠ちゃん。今、七時ちょっと過ぎだよ、」
「え、あれ!?正隆さん!!??…朝っぱらからどうしたの?」
「どうしたの、じゃないよ…。夕べ、僕がきたの覚えてない?あれからずっといたんだよ、カイトが篠ちゃんに悪さしないように、見張ってたんだから、」
「悪さ…?カイトがオレに害をなしたことなんて、一度もないぞ??? 」
「そうですよ、オレは篠武さんを傷つけるようなことは絶対にしません、」
「いや、そういう意味じゃなくて…。篠ちゃん、お願いだから自分の身は自分で守ってよね、」
「なんだそれ、意味がわからない、」
「………、」

油断してると、そのうちペロッと食われるぞ。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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シャングリラ・ある日のひとコマ⑰【カイマス】

兄さんが、だんだん調子に乗ってきた。

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投稿日:2011/05/11 00:40:19

文字数:706文字

カテゴリ:小説

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