さぁ、


啼きなさい。

呻きなさい。


悦びなさい?



『欲しいのはその一つだけ』




―――――巡姫舞踊曲―――――




今宵も、また。

楽しい愉しい、宴が始まる。


今日は何人かしら?

多いほうが楽しいかしらね?



でも、やっぱり思い出してしまう。

まだ小さい頃の、悲しい悲しい思い出。





『いい女だなぁ?』

『嫌、やめてっ、触らないで!』

『くくく、そんなこと言ったって無駄だぜ?』

『イヤ――――ッ!!』



もう、あの頃には戻りたくない。

男なんて、ただ汚らわしい欲望の塊、所詮、獣。




『ルカ、聞いてよ、私を貰ってくれる人が見つかったんだって!』

『……そう……良かったわね……』

『優しい人でね、一生愛する、って言ってくれたの!』

『…そう……幸せに、なってね…』



でも、その言葉は偽りで。

私の大切な友達は、傷つけられ、夜を彷徨う迷い子に堕した。


もう、女のそんな姿は見たくない。

決して、なりたくない。





気高き女。それが、私。

朽ち果てぬ身体と歌声を持つ、夜の女王。





さぁ、次は。


『貴方も虜にしてみせましょう』

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

巡姫舞踊曲

いろいろ捏造してしまいましたm(_ _)m
初投稿、頑張ってみました。

閲覧数:257

投稿日:2010/02/24 16:43:10

文字数:515文字

カテゴリ:小説

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