「歌詞で泣いたのなんて、中学の卒業式以来かもな」
数ヶ月前、あるボカロ曲の歌詞にやられた。
理路整然と動くコードを書いた直後、偶然ピアプロで見つけたその歌詞は、
まるで自分の心の裏側をそっと撫でてくるようだった。
エンジニアの仕事って、感情を置いてきぼりにしがちだ。
ロジック優先。構造化。最適化。
無駄なものを削り落とした結果、そこに“情緒”が入り込む余地は少ない。
でも、僕は思う。「心が動かないものは、結局人も動かせない」って。
創作の世界に飛び込むようにして、ピアプロを見てきた。
ここには、完成度うんぬんより、「今の自分を出したい」という熱量がある。
テキスト、メロディ、イラスト。全部が「むき出し」だ。
その不器用さと真っ直ぐさに、僕はいつも感動してしまう。
ときどき、技術者としてこんなことを思う。
「この気持ち、コードに乗せられないかな」
「この言葉、UIにできたらいいのに」
「この感情、システムの仕様書に忍ばせられたらな」
創作って、無駄なようでいて、一番本質に近いところを突いてくる。
たとえば、ひとつの詞に込められた“君”への思いは、
設計書10ページ分の要件定義よりもよっぽど伝わる力を持っている。
そんな創作に触れるたび、僕は「作ること」の意味を再確認させられる。
それがどんなジャンルでも、どんなレベルでも関係ない。
創った人が、自分の中の「何か」と向き合った証なんだと思う。
エンジニアである自分も、実は同じことをしているのかもしれない。
ただの数字やコードの羅列に見えて、
その中には、誰かを助けたいという思いが入っている。
だから、創作している人へ。
あなたが書いた歌詞、あなたが描いたイラスト。
それが誰かの「仕事中の心」に届くことが、本当にあるんです。
あの日泣いたエンジニアは、
今日もどこかで、静かにコードを書いています。
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