「ハルーーーーーーーーーーーーーーっっっっっっっ!!!」
気持ちよく布団の中で寝ていると突然の大声と共にどすん、という衝撃。
ぐぇ、と情けない声を出して目を覚ました俺は衝撃の正体を見ると共にため息が漏れる。
「カノン...いい加減にしろよ...」
「この時間になっても寝てるハルが悪いんです。そうなんです。」
「いや、時計見てみろ!まだ8時だぞ!?」
「もう8時です!引きこもってるからって遅起きはだめです。」
「引きっ...あーもうわかったよ」
俺がそういうと乗っかっていた少女、カノンはのそのそと俺の上から降りた。
この少女は3年前俺の幼馴染みだと言ってこの家に住み着いてきたのだ。
しかし、あの子以外に幼馴染みは居ない筈だと俺の記憶が言っている。
あの子はもう13年前に居ないのだ。
親も知っている筈なのに、幼馴染みと聞いた瞬間易々と家の中に居れてしまった。
しかもカノンが来てから昔の事を時々思い出すようになった。
それは俺の心にとげとなって突き刺さるだけだった。
忘れかけてた...いや、忘れようとしていた笑顔も今では自分を追いやるだけだった。
でも、そんなことを知らないカノンはいつも通りに俺と話す。
「...ハルはいいよね。」
って。
「私は、二回、死んだの」
って。
独り言みたいに俺に話しかける。
それがさらに俺を責めているように聞こえてならなかった。
だから、いつもみたいに叫んだ。
「だからなんなんだよ!」
いつもはカノンに背を向けるだけだけど今日は立ち上がり、部屋から飛び出す。
服装はいつもいつ外に連れ出されてもいいようにしてあるため、なにも問題は無い筈だ。
部屋の扉を閉めようとする、その時。
「....ハルマ」
あの声が、聞こえた気が、した。
+++++
独り、ただ道と言う道を歩いていた。
今日何故外にでたかと言うとあいつの命日だから。
俺の唯一の幼なじみの命日だから。
手に自然と力がはいる。
ーなんで大人たちの勝手な都合で殺したんだ!!ー
不意にあの日に叫んだ声を思い出す。
あれも、結局は幻だったのか。
今はそう思い始めていた。
刹那。
声が聞こえた気がした。
慌てて振り返るも誰もいない。
そんなわけないか、と再び前を向く。
親友と呼べた幼くて大人びたセーラー服姿の少女。
あいつももう・・・いないってのにな。
†††††
「今日からこの学校に転入してきた琴浦紫苑だ」
毎日が平凡で毎日が暗かった日々に、変化が起きたのは紫苑のせいだ。
後々俺はそう思う用になるのだが、今はまだ知らずに顔を一目見ただけで終わる。
筈だったのだが。
「ねぇ、もしかして、ハルマ・・・?
ハルマでしょ・・・!?」
「・・・はぁ?」
今はまだミーティング中だというのにすぐさま俺の元まで走り寄ってくる。
大人びた感じがするのに幼く感じる口調に拍子抜けしながらもまじまじと顔をみる。
ー全く見覚えのない顔だった。
未完成 能力少年と転生少女 小説1
※書きかけです
http://piapro.jp/t/_9nU
自分で考えた歌詞からかんがえたストーリー
飽きなければ最後まで書くよ!←
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