それは私が魔法使いの理由1

投稿日:2013/01/03 12:02:57 | 文字数:2,101文字 | 閲覧数:337 | カテゴリ:小説

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Twitterのフォロワーさんがリツイートした
骨組に自分なりに肉付けをさせていただきました
此方はかなり骨組をひん曲げてしましましたが……
Twitterで初めて物書き披露なので恥ずかしいです@ω@

アップテンポで作り上げたそれは
人の幸せを願うことにより、自分の幸せをしる
魔法使いのお話です、いつかミクちゃんも幸せになります
久しぶりに、人を幸せにできたことに
ネタをくださった方に感謝いたします有難うございました

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TEXT
 

ミクが飛び出し降り立ったのは、王子の相手であるみずぼらしい少女
ろくに風呂も入れさせてもらえず、小汚い部屋で寝起きしているせいか
服はボロボロで見るに堪えない姿をしていた
煤まみれの部屋を延々と掃除している姿が見えた

(なんで、あの子? 私は王子様と一緒にいた時間があるのに、あの子はっ)

部屋の小さな窓から見える城を少女は熱心に見つめている

「王子様、きっと素敵な方なのね」

近々行われる舞踏会は、全ての女性が憧れる舞台
華やかに着飾り、踊り意中の男性を見つけ、触れ合う
そんな夢のひと時をみずぼらしい少女は、夢にとどめざる負えない
義母や義姉たちには、少女の隠れてしまった美貌に嫉妬し
ひどい扱い、少女の情報が書かれた紙を見て少し心苦しくなった

けれど、ミクの燃えに燃えた恋心はそんな感情さえも消した

(あの子がいなければ、私は王子様と一緒にいられるのに!)

少女は大きなため息を掃き出し、外に出かけた
どこに行くのかと、ついていくと道行く中
小さく咲いた花に謝りながら一つ一つ積んでいく
その先に小さいながらも綺麗にされた墓があった
積んできた小さな花束を置くとその傍らに座った少女

「母様、ごめんなさい、私母様にお見せできない」

そんな言葉から始まった
数々の謝罪、どうやら亡くなった少女の母親の墓らしい

「せっかく用意してくれたドレスも今はお義姉様のお部屋の中
取りに行くなんてできないもの、こんな汚い姿では
ろくに外もいけない、母様に見せたかったな、舞踏会行きたいなぁ」

胸の奥がつんっとした
とがった嫉妬が少し切っ先を落とした

「かあさまっ」

冷たい、その人ではない石を抱きしめ少女は泣き続けた
そういえば、と少し覚めたミクが姉のメイコが言っていた

――人はなぜ、人の幸せを妬むのか
妬めば、自分が幸せになると思っているのだろうか
人の幸せを願ってこと、いつか自分が幸せになると、なぜきづかないのか――

またもう一人の姉であるルカは言った

――いろんな人の幸せな顔が見れるのは魔法使いの特権
私まで幸せになってくるの! いつかミクも分かる日が来るわ――

「魔法使いは、人の幸せにするもの、人の幸せを願う……」

そよ風がミクの姿をそっと消した



舞踏会当日、相変わらずの義母たちの罵倒に耐えながら
楽しく行われているだろう城を見つめる少女
そんな少女の背後で、ぱっと光があふれた


「やぁやぁ! 私は魔法使いよ! あなたのお願い叶えましょう!」

突然の場違いな声に、少女の涙は引っ込み振り返る
そこには黒いマントに包まれた自分と同じくらいの背丈の少女
先端についた星のステッキを少女に突き付けた

「さぁ! みずぼらしい乙女ちゃん!
今からあなたは白馬が引く金色の馬車に乗り
綺麗なドレスとお靴を履いて、王子様に会いに行きなさい!」

「え、えぇ!?」

「お母様の形見のドレスはこの金のドレス? 銀のドレス?
それとも鮮やかなオレンジ? さぁどれ!? このオレンジですね!
わかります!!」

ステッキを降ると一瞬にしてドレスに包まれる少女
汚れに隠れていた姿は思った以上に幼く愛らしく
ぶんぶんと振り回すステッキは止まらない

「そこの汚いねずみくん! この子のごはん盗んでるんだから
お礼にお馬になーれ!」

フードをかぶり顔を隠す

「さぁ、次はこの床から生えたかぼちゃをねー!
金色の馬車にしちゃいまーす!」

瞬きをする暇もなく繰り広げられる魔法
外に光があふれると、ミクの宣言通り白馬と金色の馬車があった

「さぁ、肝心のお靴は君だけのもの!」

白い肌を強調するガラスの靴を作り上げる
少女を抱き上げ、外に飛び出す
馬車に押し込めるようにして少女を入れると
肩で息をしたミクはすっと息を吸い込んだ

「私の魔法は十二時まで! それまでに返らなかったら
汚い子に戻って王子に嫌われちゃうんだから! 知らないからね!!」

もう、前なんて見えなかった
最後の意地悪だった、踊るのに夢中になって時間忘れて
汚い姿に戻って、嫌われちゃえ

ミクの精いっぱいの意地悪だった


後日、王子は少女に恋をし、また少女も王子に恋をして
めでたしめでたしでミクの初めての仕事も恋も幕を閉じた


「ミク、よく頑張ったね」

毛布にくるまる大きな物体をなでる
中で震えているのが手のひら越しに伝わる

「ミクちゃん、魔法使いは人間の幸せだけを願うわけじゃないわ」

「自分以外の誰か、あたしはルカやミクの幸せを」

「私は、メイコ姉さまやミクちゃんの幸せを、ちゃんと」

「願ってるから」
「願っているのよ」

鼻水まみれ、泣き崩れた顔を見せたミクは
そんな二人を抱きしめた

「魔法使いさん、とても悲しそうだったなぁ」

「魔法使いさん? なんのことだい?」

地上では祝福に包まれた二人が空を見上げ
そう語り合う

「えぇ、私を幸せにしてくれた魔法使いさん」

ありがとう、私の幸せをくれて
どうか、魔法使いさんにも幸せが訪れますように……―――

プロ画はオフ友の方に描いていただきましたww
ありがとうございますw

初めまして、神崎遥と申します。

ボカロを好きになり、早一年
とうとう小説を書くことを決心しました

主に、原曲を基に妄想フル回転で書いていこうと思います。

誤字脱字、言葉の使い間違いなどがありましたらコメントでお願いします

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