言の葉の残像だけ 夕闇に未だ白く
薄氷の散る刹那に 触れた手は冷たくて

滲む静は杳々と 月影に凪ぐ
痛いほどに想いを絞めつけて

密やかにあなたの頬に触れる一片は
いつか気付かないまま落ちてしまうから
衣更着の寒空に 傘を、傘をどうか
あゝ 春があなたを あゝ 独り泣かせてしまう前に

藍色に揺蕩う灯に 俯いた影法師
遠ざかる背に小さく 雪解けの音がする

水のにおいは朧々と 微睡むように
振り向くのはつれない未練でしょう

もしあなたが空ならば ぼくは他愛のない蟻のように
その雫に溺れてしまうから
土の下で眠り続け 微笑みを待つ
だけど

淡雪よ あなたの頬に触れるやさしさで
きっと積もることなく融けてしまうでしょう
誰よりもあたたかな人よ さよならですね
あゝ 雨水の夜風に

見上げれば 仄かに光 たなびいて
もう 儚い季節 変わり始めてる
衣更着の寒空に 傘を、傘をどうか
あゝ 春があなたを あゝ 独り泣かせてしまう前に

伸ばす手に ふわり 舞った 一片の華が、ほら

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

氷雪融け雨水温む

【埋没作】
HelMet 様 http://piapro.jp/t/PmUF へ応募。
前Ver.にひらがな在りマス。

雨水(うすい):二十四節季のひとつ。2月19日頃。
タイトルは「暦便覧」より。

薄氷(はくらい):字のまんま
衣更着(きさらぎ):如月(2月)の語源の一つ。

雪解けの頃らしいですが、私の住んでいるところは寒さのピーク。


1.8 ラスサビ追加
 

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投稿日:2018/01/08 18:00:40

文字数:444文字

カテゴリ:歌詞

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