「ハコブネロケット」

深い青
いっそ黒く塗りつぶせば
欲望も星屑みたいに消えるかな
何万光年進んでも追いつけなかったあの星
あの光は遥か昔の光

嬉しかった事もあった
言葉なんか要らなかった
君さえいれば良かった
それなのに星達はみんな逃げた
今、何に願う？

涙は凍り、感情は石ころ
何十億の孤独が産まれる

淡い赤
空がジリジリ血を流す
大人たちはもう眠ってしまったのかな
いつか隣で読んでくれたおとぎ話の続きは
金色マジックでどこかに消えた
燃え尽きる未来

乾いた砂が吸い込む
ぽたぽた垂れるリアリズム
少しも潤わないこの世界の細胞膜に
時計の針が突き刺さる

ため息の炎、記憶は角砂糖
八百万の神も救わない
こんなもの

線路の石、求める意味
僕らの石と関係なく進み、消える、時間の悲鳴
虚勢、犠牲、繋がる歴史
３分あれば夢も見れた
数多の夜が輝いていた
そんな奇跡も昔話
軌道を外れて落ちていく

感情はただのボール
何十Gの重力につぶされる

深い青
船は太陽へ帆を立てる
涙乾けば悲しみも消えるかな
何億光年進んでも追いつけなかったあの星
アノヒカリハダレノモノ？
キライ、嫌いなんて言葉はまるで真空の中のシャボン玉
それは弾ける運命