編集室の照明を落とすと、モニターだけが静かに光ります。

タイムラインの上には、まだ名前のついていない映像たちが並んでいて
その光景を見ていると、ときどき宇宙を眺めているような気持ちになります。

一つひとつのカットは、小さな惑星のようです。

それぞれが違う場所で撮られ、違う時間を生きてきたものなのに
編集という作業を通して少しずつ軌道が重なり、一つの物語になっていく。

テレビ制作会社で働いていた頃、毎日のように深夜まで編集室に残っていました。

窓の外は真っ暗で、街の灯りだけが遠くに浮かんでいる。

その景色を見るたび、自分も何か大きな流れの中を回り続けている一人なんだと思っていました。
独立してからは、ショート動画という短い世界で映像を作るようになりました。

数十秒という限られた時間の中で、人の心を動かそうとする仕事です。
流れていく映像は、すぐに次の映像へと押し流されてしまう。

それでもなぜか作ることをやめようと思った日はありません。

きっと宇宙の惑星も自分が誰かに見られているかなんて気にせず、ただ静かに回り続けているのでしょう。
映像も同じなのかもしれません。

誰かの人生を変えようなんて大きなことは考えていません。
ただ、ある夜にふと見返した一本の動画が、その人の心に少しだけ灯りを残せたらそれで十分だと思っています。

編集を終えて書き出しボタンを押す瞬間、いつも少しだけ寂しさがあります。

自分の手を離れた映像は、どこへ届くのかわからない。
それでも送り出すしかない。

まるで宇宙へ小さな光を放つような気持ちです。
今日もまた、一つの映像が誰かのもとへ旅立っていきました。

その光がどこか遠くで誰かの夜空を照らしていることを静かに願いながら
僕はまた次のタイムラインを開いています。

この作品にはライセンスが付与されていません。この作品を複製・頒布したいときは、作者に連絡して許諾を得て下さい。

宇宙の片隅で、回り続けている惑星と自分について

映像制作を通して自分の歩みを宇宙の惑星になぞらえ、静かに表現を続ける意味を綴った私小説です。

もっと見る

閲覧数:34

投稿日:2026/07/07 15:35:07

文字数:764文字

カテゴリ:AI生成

クリップボードにコピーしました