「まぁ、いいやとりあえずバナナをくれ」
話変わりすぎ・・・とか思いながらもキッチンへ行きバナナを取りに行く。
昨日、リンのお母さんが買ってきてくれたのだ、娘の好きな果物はオレンジなのに間違えてバナナを買ってきたという本当に娘について理解してます?って聞きたくなる。
「はいこれ」
そういいバナナの入ったかごごと渡した
「ぜ・・・全部食べていいのか?」
「私食べないし」
「こんなに美味しい果物を食べないと・・・」
何かなみだ目になっている気がする
学校での昼休み
唯一の親友と思われるグミがリンに話しかけてきた。
「グミ、それ本当?」
「うん」
二人は机の前で顔を近づけ話していた
「ん?何の話をしてるんだ?」
「えっ?ってか誰?」
リンは声がするほうを見なかった。
「悪魔だよ」
「あぁうちにも悪魔っていう同じ奴がすんでてさー」
後ろを振り返ると、格好は何というか黒いワイシャツッぽいやつで襟元が赤く赤いチェックの短パンに黒いマントに髪型は前髪がイガイガで後ろ髪はちょいと結んでいる人がいた。
そーそーこんな感じの人で・・・って──
「──☆#※*□!」
「言葉になってねぇーぞ」
「リン・・・何意味わかんない言葉いってるの?」
気づくと放課後
「あれ?もう放課後デスカ?」
「おいリン、放課後どこじゃねぇよ夜だよ」
じゃあ修正!詳しくは『気づくと夜』ね。
「じゃあってなんだよじゃあって」
「あーもうああいえばこういう!!」
そういえば今日、親は静岡に行く用事があるからいないんだっけ
などと思いながら「しょうがないご飯作るか」といいキッチンへ向かう。
「お前ご飯作れたのか?」
リンは階段にさしかかったところで踵を返すとはあはあと顔を赤くしながら「か・・・カップめんだよカップめん!何期待してるの?」
『醤油豚骨!あっさり味』
ビニールをはがし渋々とお湯を注ぎ蓋を箸で押さえた。
3分後、カップめんを持ち足早とリビングへと向かっていった
「ん~、これこれ!やっぱり豚骨に限る」
「あのさ・・・リン、オレのは?」
リビングの机の上にあごをのせ美味しそうに麺をすすっているリンをさびしそうな目で見ている
「あ!あのさ今日学校でさグミと話してたやつさ、あれなんかね杉岡公園ってあるでしょ?」
箸を持った手で手振りをしながら話を続ける「杉岡公園にね、バクの石像があるんだって!誰が作ったか知らないけど・・・それにねお願いすると1回だけ願いを叶えてくれるんだって」
キッチンの水道の水が垂れてその下には『醤油豚骨!あっさり味』水を張っておいてある。
リンは布団に入って天井を見てる・・・悪魔は床で気持ちよさそうに寝息(寝息というかいびきに近い)をかきながら寝ている。
召喚してから2日目・・・
いまだに例(魔法陣が浮かんでいて自分は天使のコスチュームをし、その上に立っている・・・祈り?目をつむって何故かお祈りをしているように手を組んでいる。私ってこんなに髪長かったっけっていうぐらい髪がのびているっていう夢)の夢を見ている。
「・・・へっくしょん!!」
鼻をズズっとすすると同時に目が覚めた。
「寝てるときにくしゃみがでるって普通じゃありえないことだよな」
悪魔はのんきに目をこすりながら言う。
「風邪引いた、学校休まなきゃ」
電話で先生に言うと、「夏風じゃない?今日と明日でゆっくり寝て明後日元気な姿を学校に店にきてくださいね~」といわれガチャっと切られた。
「おい!朝ごはんは?」
「昨日のうちにお米たいといたからそれでおにぎり作って食べてて」
「オレ・・・おにぎりつくれない」
リンはおにぎりが作れないということばにズッコケル、悪魔は笑ってる。
おにぎりすら作れない料理下手なやつは聞いたことがない・・・
めんどくさいから結局放置プレイ
「なっ・・・」
昼になりさすがにお腹がすいたリンはキッチンへいって絶句した。
~目に見えたもの~
・周りに散らばる米粒(あしでつぶしたあとが・・・)
・転がっているお釜
・海苔のカスがあたり一面に・・・
犯人はそう!貴方です。
やーっ!と声を上げるとリンは悪魔の首を絞めた
「わーたーしーのーおーひーるー!!!!!!!!!!ご飯全部たべやがってぇー」
「だって・・・だって朝ごはん──」
首を絞めるのをやめたかと思うと今度は襟元をつかみ持ち上げた。
「──なんですってぇー?私はおにぎりにして食べなさいゆったやんかーオオボケボケナスゥ~!」
揺らしまくった末、悪魔は半分死にかけの顔をしていた・・・
撃沈・・・
そんなこんなで気が付けば悪魔を呼んでから5日がたったけど一行的に熱が治らなかった。というかさらに悪化していき起きるのも辛くなっていった。
「病院行った方がいいんじゃないか?」
悪魔は心配そうに聞くがリンは「いやだぁ~!病院行きたくない!ってかお金ない~!親は帰ってくるのは1週間後にのびたの~」といい布団に潜り込む。
40.1℃
とうとう病院に運ばれました。
「謎の病気ですね・・・」
医者は深刻そうな顔、リンは壊れて笑顔。
悪魔は一人病室の外で泣いていた。
「オレにリンを治す力があれば、でもオレは所詮悪魔、悪いことをするためだけの使命を背負って生きていかなきゃいけない」
頭を抱え悩んでいた時一つの答えらしきものが頭に浮かんだ。
「なら天使になればいいじゃないか!オレは悪魔になってるなら、人間が天使になればいいじゃないか!」
ひとがたをしているものには格があり人一番低いのは人間で次にえらいのは悪魔と天使、そしてとてもえらい者は神様としている。神様の主な仕事は人間の存在管理、悪魔と天使は悪いこといいことを平等にするという仕事そして人間はただそんざいするだけのものとされている。
「リン、オレがかならず救ってやるからな・・・」
契約期限が切れるまで残り359日・・・
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