A
私の目の前で人が倒れた
血を吹き出しながら
赤く染まってゆく
耳をつんざくような叫び声
その後ろに人が立っていた
B
倒れた人に座ると笑い
私に話しかけた
だけど、何も聞こえない
目の前には座り込む男と
血塗れの人
S
ねぇ、消えてよ ここから
私の記憶から
一片の塵も残さずに
どうして貴方は笑っているの
その血塗れの人の上で
まだ頭に響く
叫び声が
A
私の目の前の倒れた人は
全く動かず
水溜まりを作った
耳を疑うような笑い声
目の前の人は笑っていた
B
倒れた人は私の母親
私は思い出す
だけど、思い出せない
目の前で起こったこの現実を
認めたくない
S
ねぇ、消えてよ ここから
私の前から
一片の塵も残さずに
そして返して私の母を
貴方が殺した母親を
もう目に焼き付いた
その笑顔が
C
どうしてこんな事をするの
私は問い掛ける
目の前の男と私自身に
私の手には一本のナイフと
赤い赤い 血
S
ねぇ、返してよ 母を
私の人生を
何事も無かったかのように
どうして貴方は笑っているの
動かなくなるまでずっと
まだ頭に響く
少年の声が
「ずっと好きだったんだ」
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