誰かが言っていたような気がする
人が死ぬときは忘れられたときだって

まるで過ぎた日々みたいに笑った
ある季節の斜陽を浴びた

退屈気な乾いた髪の隙間から
淡い空まで落っこちていく

覗いたどこにもいない昨日は
平行な線を気だるげに伸ばしていた

塞いだ手から溢れ出す差す茜とともに
幻想に紛れるように揺れている

あの渦中にいた僕らはもう
感傷に染められてしまっているのに
未だに忘れられないんだ


言葉にならず失っている気がした
答えは自分のどこかにあるんだって

いつもの小春日和のようなあの
ある季節の傾きを知った

間違いを振り返らずにいる
正しさに満ちた夕焼けはどこか

見えた茜空のように広がる全てに
白い孤独を塗っている

綻んだ顔に触れて笑うこの愛しさは
何も偶然なんかじゃないんだろう

交わった熱が冷めていく
虚しさに捕らわれてしまっているのに
まだ抜け出せないんだ


この感傷がもし正しさだとするのなら
僕らの季節に終わりは来るのか
濡れ始めた目の裏側に気づけるのかな

忘れられずにいたあの日の終わりは
まだあの光の中にあるんだ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
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茜差す

あの渦中にいた僕らはもう感傷に染められてしまっているのに。

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投稿日:2018/09/01 09:14:11

文字数:479文字

カテゴリ:歌詞

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