降積った雪に穴を空けて
逆らって自宅へと還(かえ)る
自分の惨(みじ)めさを嘲笑(あざわら)い
僕は雪を少し濡らした

もう今年も一週間を切り
何処(どこ)も彼処(かしこ)も"あの"言葉
群れ成す二人(カップル)を通り抜けて
見慣れ過ぎた建物を仰ぐ

言い放たれた言葉は
簡単で果敢無(はかな)くて残酷な六文字で

"あれ?"と云う母親に見向きせずに
鍵を閉め丸くなり泣きじゃくる
妹の同情は棘にしかならず
母親の励ましは鈍器の様に深く衝(つ)いた

やり直したい そう想ってたけど
勇気(ストック)はもう0(ゼロ)に等しくて
相手から来るなんて譫言(うわごと)を
信じて世界(ネット)に耽(ふけ)って行く

大した努力もせずに逃避(にげ)て
「こんな弱虫を好けるか」
「とんだ臆病者だ」なんて
脳裏に現れては消えて行く

忘れないでと只願い
私の事あの日の事も思い出も忘れないで

"でも"と片隅に残る何時迄(いつまで)も
振り払う事も出来ない傍で
想いが膨らんで堪えられない程
渇きそうな涙を拭い思い出を目差して…

あの日の思い出
マンションの一室
僕はあの場所で
総(すべ)てを告げた
一瞬躊躇って
笑顔を魅せた

くさい言葉なんて言わない言えない
気持ちだけ 文字なんて交さない
見飽きたインターフォンを押して覗う
勢い良く開いたドアから長い髪が言った

「ずっと待ってた あ り が と う」
火が燈(とも)り雪を溶かした

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溶けなかった雪

恋のよくある話。

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投稿日:2013/04/14 17:47:55

文字数:617文字

カテゴリ:歌詞

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