ピノキオPの恋するミュータントが好き過ぎて小説にしてしまいました。台詞無し、自分妄想ですみません。
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君に出逢ったのは何時だっただろう。
嗚呼、確か雪が降る夜だった。目が三つあって、手足が六つある、異形な身体をした私は当然世間に非難の目を浴びせられた。自分は人間だ、とそう主張しても誰も聞く耳を持ってはくれず。人目に付かないような狭い路上に一人で生きてきた。やろうとすれば、動物だって殺せるし、物を盗むのも容易い。だけれど、寂しい気持ちを消す事は出来ずに、重い尻尾を引きずりながら暗い路地裏で汚いゴミ箱に寄りかかり泣いてた。季節は真冬で、一枚のぼろ切れのような服を着ていた私は寒さで震えていた。でも、それ以上に悲しくて辛くて。そしたら、不意に君の声が聞こえたのだ。
君は、三つもある私の目を見ても驚きもせずに笑顔でいてくれた。それどころか、私の不自然に尖った頭を撫でてウチにこないか?と云ってくれた。それが、どんな意味を持つのか、私は気付かない振りをして頷いた。どんな理由があれ、初めて触れた優しさに私は夢中ですがりついた。だから、君が真っ白の白衣を着ていた事も、その後ろに檻がある事も、気付かない振りをしたのだ。
それから私は檻に詰め込まれ、真っ白な窓もない真四角の部屋に入れられた。あるのは部屋同様に白いドア一つとその上にある丸い時計のみ。そして君は決まって、針が三時を差すとやってきた。逢えるのはそれから針が一周するまでの、一時間。あっという間に終わってしまうけれど、それだけで私は幸せだった。君は逢う度に君が笑って頭を撫でてくれる。幸せだから、その後に待っている質問攻めも、身体検査も全然気にならなかった。
そんな日々を、何十回か繰り返してから私は何時しか君を好きになっていった。言葉を喋れない私だけどテレパシーを使う事が出来る。だけど、君にこの気持ちを伝えると迷惑がかかるから、それは自分の胸深くに留めた。君の頭を覗く事もできたけど、君の想いなんてわかってるからそんな事しなくても良かった。嘘、分かるのが怖かった。だから、時折見せる君の瞳の冷たさにも気付かない振りをした。
君が優しいのは実験の一環だって事も、それ以上の感情もない事も知っていた。だけど、初めて貰った君の優しさにしか、もう生きる意味を見いだす事ができなかった。好きで、好きで、大好きで。だから、君の笑顔なら私はなんでもするよ。
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【書かせて頂きました】恋するミュータント【小説】
ピノキオP、恋するミュータント【初音ミク】の歌に感動して衝動書きした小説。前半。
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8月15日の午後12時半くらいのこと
天気が良い
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「でもまぁ夏は嫌いかな」猫を撫でながら
君はふてぶてしくつぶやいた
あぁ、逃げ出した猫の後を追いかけて
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じん
アイスティーストレート
ええと…
ガムシロひとつ
ミックスサンド
それとクレープも
たまにはこうして休もうよ
明日は明日の風が吹く
辛いときも楽しいときも
いつでも君のそばにいるからね
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炭酸エンジン
炭酸猫水
リン:
飛んでパって咲いた肉球をホラ
絶対絶対見てたいから
どんな未来の先にも君がいればいいな
ミク:
その時までって
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ミク:
朝目が覚めたら...炭酸猫水
テヅカ
命に嫌われている
「死にたいなんて言うなよ。
諦めないで生きろよ。」
そんな歌が正しいなんて馬鹿げてるよな。
実際自分は死んでもよくて周りが死んだら悲しくて
「それが嫌だから」っていうエゴなんです。
他人が生きてもどうでもよくて
誰かを嫌うこともファッションで
それでも「平和に生きよう」
なんて素敵...命に嫌われている。
kurogaki
無から何かを生み出すこと
とても難しいって知ってた
だからさらに疑った
なんで僕たちは生まれてきたの
なんで僕たちは生まれてきたの
とても大きな爆発が起きて
世界と時間が生まれて
その前は何も無かったらしい
なんで宇宙は生まれてきたの
そしてなんで僕たちは生まれてきたの...4分36秒(dear my void)
あふれいど
昼のまぶた下り 連れ立つ夜の気配
Lavender Orange
彩る Sky’s canvas
深まる青 現る星々 灯り出す街頭
高く見下ろす地上は まるで逆さまの夜空のよう
溶け合う Day & Night
束の間のTwilight
夜の幕が開け 遠のく白昼
Madder red Lapis l...【歌愛ユキ・初音ミク】Twilight【歌詞(Lyric)】
アァ虫 s(AaBugs)
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