《1番》
春に植えたヒマワリの種が　顔を上げる季節がやってきた
ぼくらはキラキラな太陽　からだいっぱいに吸い込んで
抜け駆けはなしだよ　一緒に成長しよう
近所の大きな樹木　あまい蜜に誘われて
今年も発見！カブトムシ！　同じ景色にきみと笑い合ったね

自転車を漕ぎながら　「次はなにして遊ぼうか？」
二人だけの秘密基地まで　競争しよう
小川からの　キラメキ反射
レモネードを飲む　君の横顔　
少し大人っぽくって　去年とちょっと違うな　

「すっぱい」と笑う　君の笑顔
レモンみたいに　爽やかな風が心に吹いた
気付かなかった　ほろ苦さも一緒に飲み込んでいて
まだまだ注ぐ　サンシャワー　輝きを君と分けていたい
この恋はとある夏の　アルバムの1ページ

《2番》
あれからぼくも大人になって　ヒマワリにはまだ負けてるけど
あの大きな樹木にはもう　勝ててしまってるんだ

あの頃みたいに　二人で
「なにして遊ぼうか」　なんて言えなくて
“なんとなく”ってだけなのに　声も掛けられなくて
二人は別々の道　歩み始めていた
もう　きみと道が交わることはないのかな

「美味い」とほころぶ　僕の顔
珈琲の香りが鼻をくすぶって　胸を撫で下ろす
「苦い」と泣いていたのに　今は手放せないんだ
あれから何年過ぎてしまったか　きみと過ごしたあの夏は
アルバムは隙間なく埋まって　もう入れない？
きみと過ごした時間が　一番輝いてる
アルバムのなかで　一等賞だから
「来年も一緒に遊ぼう」
最後の約束を　果たしにいくんだ
ミツバチを頼りに　きみの場所へ？
集めた奇跡を待ってられない　心に決めて
「きみに会いたい」　僕は走り込んだ


君は変わらず　「すっぱい」と笑う　僕の横で
レモネードを飲みながら　今年も夏を味わうんだ
僕も一口飲み込んだ　胸はパチパチに弾き出して
懐かしいけど　今でも鮮やかに感じるよ　懐かしいあの風を
夏の思い出の1ページ　今年も更新
ハニーが包み込んだ　夏のメモリアル