君に見せた既視感は
昨日僕が鏡の前で
必死に作った笑顔の真似だ
君が苛立つ寂寥感は
陽の当たらない心の中で
僕が抱える本当の僕だ

理解者だと微笑みながら
頬を殴られることにも慣れた
殴る右手の悲しみと
殴られた左頬の悲しみを
同じ秤にかけながら
愛していると抱きしめる

もっと頑張れとはなんだろう
僕の頑張りが君に見えるの
立っていることすらやっとなのに
助けてあげるからと
君は笑顔で鞭を振り
踊り方を教えようと

こんなに気が合う人は初めてだと
僕の答えが鏡のうちは
優しく優しく抱きしめて
ずっと一緒と君は笑う
僕が僕の涙に耐えきれず
ぽろりぽろりと鏡をどかせば
君の笑顔が消えていく
君の存在がどこかに消える

結局のところいつだって
優先順位に僕はいない
一番好きでいなければ
いけないらしい自分自身が
優先順位に僕をいれない

それは間違いだと殴られて
僕はいったいどうすればいいんだ
僕を優先させたなら
勝手だとかわがままだとか
突き放して殴り付けて
他人を優先させたなら
自分を大事にしろと叱られて
僕はいったいどうすればいいんだ
僕にいったいどうしろというんだ

君は君の好きにやれよ
こっちはこっちでよろしくやるさ
そんな風に割り切れたら
僕は僕を愛せるのかな
服の裾を引っ張って
すがりつくような真似をして
君が望む既視感を演じた
必死に作った笑顔を浮かべた

夏がくるよ 青白い肌に
日差しが刺さるようだよ
君の言うことだけを聞けば
君の鏡にだけなれば
僕の夏はほんの少しだけ
幸せなものになるのかな
青アザだらけの腕を掴んで
大好きだよと微笑んだ

大好きだよ僕も
大好きだよそのままの君が

なのになんで君は僕を
君色に染めようとするの

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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共依存症候群

カメレオンのように他人に合わせて色違いの自分になれたら楽ですね。自分に自信が持てない私はそんなようなことをよく考えます。

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投稿日:2013/07/14 21:38:36

文字数:737文字

カテゴリ:歌詞

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