レンガの城の王様は いちにち、ひとつを積み上げて
ばたつくはだしで 未来を蹴りあげる
残る臣下のめんどりは 積み上がるレンガ見上げて
届かない声で その名前を呼ぶの
明日は毎日やってくる 昨日は一度もやってこない
目を瞑った王様の 膝をつっつきたくてさ
なあ、聴いてほしいんだよ 金の卵は産めないから
隣にいたいだけなんだけど (きみはまた積み上げるだけ)
レンガの城の王様は ぱたりと、積み上げるのやめて
汚れた額を レンガにくっつけた
残る臣下のめんどりは 骨みたいな羽を広げ
もう出ない声で その名前を呼ぶの
言葉はなんにも意味はない 想いは一度も伝わらない
耳をふさぐ王様の 爪先に触れたくてさ
まあ、伝えられないんだよ があとしか言えないものだし
隣にいたいだけなんだけど (ぼくはもう飛べないみたい)
レンガの城の王様は とつぜん、お城を崩しだし
瓦礫のまんなか しあわせに眠った
残る臣下のめんどりは ちょうど真下に埋もれて
乾いたからだで しあわせに眠った
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