小さい病室のベッドで 君は
何も言わず 少し笑って眠っていった
彼の手に触れていたアコースティックギターは
大きな古時計みたいに音を奏でるのをやめた

もう君はいないのに まだ
ここは君の温かさが残ってる
君の灰は空に広く 舞い
白い奇跡 ゆっくり降り注いだ

君がいなくなった日
8年ぶりに雪が降った
雪なのに 暖かくて 2人優しく包み込んで
まるで君が笑ってた時みたいな
穏やかな気持ちになれて
それでも君は やっぱり居ない

小さい病室の窓辺で 2人
何も言わず 空見上げていた
今もあったはずの温もりが
雪の温度に消えてしまってから

君が最後にあの人に伝えたくって
伝わっていない言葉
思い出してもどかしくて もどかしくて

君が居なくなった日
8年ぶりに雪が降った
それはまるで僕等の隣で
昨日まで当たり前に生きていた
君がまた笑ってるみたいで
だけど もう彼女には伝わらない

今頃になって涙溢れ出した
君が最後に言ってた 一番綺麗な言葉
「君が幸せな間、生き延びて見せるんだ」
「君のために生きて歌い続けるよ」
「だからもしも僕が消えてしまった時も」
「君は笑って僕を送り出して欲しい」

「最後に君に言えなくてごめんね」
「僕(私)は君のことが好きでした」

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

【オリジナル曲】君が居なくなった日、8年ぶりの雪が降った

小説【あれは、君と見た空だった。】の挿入歌です。

[引用場面]
彼が病死した。
もともと治るはずのない病だった。
僕ともう一人の友人はたった二人だけ取り残された
小さい世界を窓から遠く眺めていたんだ。
やるせない思いで胸がいっぱいだった。
僕は君に託された伝言を彼女に伝えられていない。
何故なら伝言を僕に託したあの日、
彼女は帰りの地下鉄で事故に遭い、この世を去ったからだ。

そんな僕等の上に、
8年ぶりだっただろうか…雪が降ってきた。

閲覧数:222

投稿日:2014/04/01 18:47:33

文字数:537文字

カテゴリ:歌詞

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