空が高い。

海は深い。


二人はとても遠いところにいる。


きっと君は僕を知らないね。

空を飛ぶ君を、僕はいつも見つめているんだよ。
僕の家族を捕食しに、君が水辺に近づくたび、僕はいつもわくわくしていたんだ。


僕の鱗に反射した光で、君はいつもきらきらしていた。

それを見つめられるだけで、毎日が幸せだった。


ある日、僕のいる水辺のふちの森が騒がしくなって、
ドンドンという大きな音がなんども響いた。

すると、君が狂ったように羽根をばたつかせて空から落ちてくるじゃないか!


君の白くてきれいな羽根が、水辺を激しくたたく。

何本も何本も羽根は抜け落ちて、
僕のまわりはあっという間に君の羽根だらけになった。



助けて!助けて!



君が僕を呼んでいる。

僕は嬉しくて、それだけで力があふれ出す気がした。


僕は君を下から押し上げる。

暴れる君の羽根や、くちばしが、僕の鱗をえぐる。
君の血と、僕の血が水に混ざってあたりは真っ赤になっていた。


僕は死ぬだろう。

それでも君を助けたいんだ。


力つきてぐったりしている君を、水辺まで運んだ。

でも、まだ生きてる。

頑張って。
きっと君は助かるんだ。


僕の身体は、君が食べて。


身体の半分もの鱗が剥がれ、僕は動かなくなった。

ライセンス

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  • この作品を改変しないで下さい
  • オリジナルライセンス

鳥と魚

むかーし描いていた絵本のものがたり。

魚に恋したお魚のかなしいおはなし。


*このおなはしをモチーフした歌詞があります*

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閲覧数:132

投稿日:2013/11/09 00:32:28

文字数:561文字

カテゴリ:小説

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