あなたの口から零れた音はただひたすらに私を拒む音でした
あなたと私が幼かったころたわいのない約束 ゆびきり
嘘吐いたら針千本飲ますと話していたのは嘘か真か
あなたのまわりを飛び交う蠅達
掃ったそばから宿木移って
私とあなたが遊ぶ鬼ごっこ
手に掴んでいたものは頭
あなたを捕えて目隠しつけて 後ろ手に縄で縛りつけて
塞がれた黒い瞳に向けて私は問うた
「 わ た し が す き で し ょ う 」
あなたの口から零れた音はただひたすらに私を拒む音でした
嘘吐きあのころ夢か現か
震える指先捉えた喉元
ただひたすらに私を拒んだその音を止めようとした次第です
あなたはいつしか動けなくなって
拒む音などもいつしか消え去り
さて再び「わたしがすきでしょう」と問うたら
だらりと首が下向く 頷いた
あなたが冷たくなった分だけ私の熱さを中和する
唇触れたら湧きだす何かは
紅色を含んだ あわ
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↓「前のバージョン」でページ送りです...【小説書いてみた】 神曲
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6.
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