季節廻って 今年もまた 同じ匂い
彩を喪った 写真の中で 微笑む笑顔

特別な日だから 浴衣を纏い 紅を引いた
遠く姿見つけて 団扇で隠した 紅 差す頬

「少しだけオトナになれば 見てる視界 近づくかな?」
そんなコドモな思いつき 背伸びをしても届かなかった

夏祭り 心が踊る宵 にじむ汗 火照る体
風鈴の音 単衣 夕涼 蚊遣火の灯 「君の残香」
幼き日 時間も忘れて ただ一緒にいたかった
アノ日 確かに胸に咲いた
空虚に彩添えた 恋花火


歩幅が違うから 走っても 追いつけない
「時が経てば並べるよ」…君が、優しい、嘘を吐いた。

離されるのが怖くて 袖の裾をギュッと掴んだ
「…あの時手を繋いでれば」 いつまで続く、哀の記憶

夏香した 短夜 駆け抜けた 騒ぐ人並み 掻き分けて
蝉時雨 逃げ水 影映す 遠くなった 逃げる姿
幼き日 かくれる君の 傍まで辿り着けなかった
「もういいよ」君が笑った
切なさ積み募る かくれおに。


夏祭 心が凍る宵 滲む赤 果てる躯
風鈴の音 白衣 夕闇 白檀の香 「君の残香」
懐かしの 下恋 乞いし君 騒ぐ心 伝えられずに
蝉時雨 逃げ水 もう見えぬ 淡くなった 消える姿
幼き日 かくれた君に 縋り付いて泣きじゃくった
「もういいかい?」もう届かない
君が逃げて逝くかくれおに
遠くに行かないと 言ったのに
永久に終わらない かくれおに

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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かくれおに

閲覧数:1,284

投稿日:2010/05/18 00:52:14

文字数:598文字

カテゴリ:歌詞

ブクマつながり

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