『秋ノ七草プリテンドヲ』




咲きたる花を 指折り数え
夢の七夜を 見ては愛しき人
暗く青く 雲の波間に
見える月は 麗しく



多く咲き誇れ 立ち廻れ
彼の人へ届け 芽を放て 遠く



甘き 久しい舟下り
川辺に咲いてた色草よ
薫る 一滴の匂いなれど
彼の人との想ひ出と偲ぶ

尾花葛花 萩の花よ
焦がれ焦がれ抜いて 待ち明かす
七夜咲き乱れ 彼の人の周りを
見守っておくれと願うの




さざめく水面 貴方が写る
手を伸ばして 静かに波立つの
いっそこのまま 七草に散り
貴方の行く手 迎えたい



末枯れ 落蝉と 空ろ
打ちひしがれる間と 希い願う機を



藤袴 女郎花の匂ひ
巌に生える 撫子の花
膨れる桔梗の蕾みなど
私は貴方たちの化身となろう




夕立に落ちる羽根
連雀と鰍の夢
鳴き止まぬ虫時雨
胡桃を割る鶺鴒が
遠くに 聞こえ




甘き 久しい舟下り
川辺に咲いていた七草よ
私は貴方たちと共にあり
彼の人の付き人となって

津々浦々のお傍に寄り添い
一陣の風が運ぶ足元
支えて 彼処へ迎えると
彼の人は笑ってくれるだろうか







―――以下ひらがな表記―――



『あきのななくさぷりてんどお』


さきたるはなを ゆびおりかぞえし
ゆめのななやを みてはいとしきひとよ
くらくとおく くものなみまに
みえるつきは うるわしく


おおくさきほこれ たちまわれ
あのひとへとどけ めをはなて とおく


あまき ひさしいふなくだり
かわべにさいてたいろくさよ
かおる いってきのにおいなれど
あのひととのおもいでとしのぶ

おばなくずばな はぎのはなよ
こがれこがれぬいて まちあかす
ななやさきみだれ あのひとのまわりを
みまもっておくれとねがうの


さざめくみなも あなたがうつる
てをのばして しずかになみたつの
いっそこのまま ななくさにちり
あなたのゆくて むかえたい


うらがれ おちぜみと うつろ
うちひしがれるまと こいねがうきを


ふじばかま おみなえしのにおい
いわおにはえる なでしこのはな
ふくれるききょうのつぼみなど
わたしはあなたたちのあだしみとなろう


ゆうだちにおちるはね
れんじゃくとかじかのゆめ
なきやまぬむししぐれ
くるみをわるせきれいが
とおく きこえ


あまき ひさしいふなくだり
かわべにさいていたななくさよ
わたしはあなたたちとともにあり
あのひとのつきびととなって

つつうらうらのおそばによりそう
いちじんのかぜがはこぶあしもと
ささえて かしこへむかえると
あのひとはわらってくれるだろうか

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

『秋ノ七草プリテンドヲ』

Yosssyさんhttp://piapro.jp/Yosssy曲応募歌詞

和風テイストにしたくて漢字が所々ややこしくなったため、ひらがな表記を挿しました。

閲覧数:220

投稿日:2011/09/22 04:16:09

文字数:1,103文字

カテゴリ:歌詞

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