一、
この世に生きとし 生けるものはすべて
いのちの有る限り いずれかは果てる

二、
この世に在りとし 在れるものはすべて
かたちの有る限り いずれかは朽ちる

三、
その手悴ませ 作った雪だるま
明くる日融け汚れ 情けない姿

四、
涙し築いた 甲虫の墓標
冬が来ると共に 消え忘れ去った

五、
躄蟹捕えに 通い詰めた蓮田
砂利で埋め立てられ 今は大通り

六、
幼少のみぎり 明け暮れた学び舎
子らの数は窄み その姿見えず

七、
美しい棚田 恵みの土と水
地の揺れと猛雨に 虚しく崩れた

八、
大事にしていた 形見の羅紗鋏
直し手が途絶えて 埖に成り果てた

九、
元気が取り柄の 叔母が突然逝き
ひどく嘆き泣いた 叔父も身罷った

十、
母生まれし家 満ち溢る想い出
そこに今生いるは 萱と杉菜だけ

十一、
かたちの有るもの いつかは朽ちるのに
何故人は再び ものを作り出す

十二、
いのちの有るもの いつかは果てるのに
何故人は再び 世に生まれ落ちる

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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めぐらい

閲覧数:219

投稿日:2018/01/27 03:18:14

文字数:435文字

カテゴリ:歌詞

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