ある時代、ある国の物語。
そこで起きた、悲しいお話。
それは、ひょっとすると
必然だったのかもしれない―――。
そこには父、母とその娘の
3人で、暮らしてました。
とても幸せそうに暮らしてました。
けれど幸せの歯車は狂いました。
父親は酒の量が増え、
母親は家へ帰らなくなりました。
一夜の情事
許されぬ行為と少女の涙
少女は小さな箱の中を逃げ回る。
男は容赦なく、母は事を知らず。
無駄なあがきは虚しく空を掴み、
処女は殺され。
痛い…やめて…と悲痛の憎悪。
空気が変わりゆく――。
運命のいたずらか神の気まぐれか…
瞼を覆うモノ
知らされる事実、
まごうことなき現実。
いずれも母には届かない。
壊れた処女と少女の眸。(ヒトミ)
慰みの掌に憎しみ一つ。
計り知れない天秤
鮮血の重みは左へ傾く
アダムとイヴ=(ハ)
最初の禁忌。(タブー)
♂(オトコ)と♀(オンナ)=(ハ)
赦された禁忌(タブー)
口を閉ざした男。発狂した母。
2人を後に、(少女は)箱も後に。
物語はこれにておしまい。
ある1つの悲しい物語…。
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