*ますたー
ボーカロンでの日常はとても楽しい。KAITOの家事の出来度に驚いたり、ミクの仕事について行ったり、ルカに手料理を振る舞ってもらったりと、充実していた。…だが、少し困った事も起こる。MEIKOの酔っぱらった時のノリがたまーについていけなかったり、リンとレンが口喧嘩。寝てるときにKAITOが抱き着いてくる…等々。
そして、現在も困った状況になっていた。
「なぁぁぁぁぁぁいっ!!!」
KAITOの悲鳴が聞こえたので跳ね起きて駆けつける…と、冷蔵庫の前で膝から落ちたKAITOがいた。
「ど、どうしたの?」
「ますたぁ!俺のアイスが、期間限定のアイスが誰かに食べられた!」
「あれまぁ…」
「ますたー、犯人を探しましょう手伝ってください!」
泣きながら俺に助けを求められた。KAITOの機嫌が直るなら手伝ってもいいが…
「分かった。手伝うよ。」
「ありがとうっ!ますたー大好きっ!!」
悪くないな。KAITOから「大好き」って言われるのも。
*KAITO
俺はみんなが起きて朝ご飯を食べた後、リビングに呼び出して取り調べを行った。俺のアイスを食べた犯人を見つけるために。
「俺のアイスが一晩のうちになくなったのだが、誰か食べましたか?」
ますたー含め皆首を横に振る。めっちゃ激しく。
「じゃあ誰が…」
「昨日兄ちゃんが寝ぼけて全部食べちゃったんじゃない?」
「それはないと…」
「ああああああああ!」
突然めーちゃんが悲鳴をあげる。
「どうしたのめーちゃん!?」
「ままま窓が…割れてる!」
MEIKOが指さす方向で、確かに窓ガラスが割れていた。気付かなかった。思わずゾッとする。
「ということは、犯人は赤の他人ってことで間違いないですね。」
「そ、そうだな。ルカの言う通りで間違いないな。」
「でも、犯人が来たのって夜だよね。もうにげちゃったんじゃぁ…」
「「ああああああああ!」」
今度はレンが叫ぶ。あと知らない人の声もした。
「今度は何!?」
「物置に泥棒がぁー!」
「泥棒!?レン君大丈夫!?」
MEIKOが声をかけるが、レンからの返事がない。
すると、レンが泥棒に手をつかまれながら現れた。
「…こいつが叫ぶからばれちまったじゃねーか。しょうがない後片付けでもしようじゃないか。」
ヤバい、このままだと犯人が無双してしまう。何とかしてますたー!
*ますたー
「無理無理!俺にそんな力無いからぁ!」
KAITOに撃退命令を下された俺。でも俺にはそんな力はなぁぁいっ!
「Piaproって残酷描写NGだからさ、平和に解決したいんですけど…大人しく捕まってくれませんかねぇ、泥棒さん。」
「大人しく捕まる?泥棒が一番やっちゃったらダメなことだろぉあ…!?」
突然泥棒の身動きが取れなくなった。そして床に倒れる。
「ますたぁ!!」
レンが泣きながら俺の元まで走ってきた。転がっている泥棒にはネギ色のリボンが巻き付けられていた。ってことは…
「…ミクが捕まえてくれたのか?」
「フフフ、驚いたますたー?実はね、ますたーが出張してる間に「泥棒拘束法」をお姉ちゃんに教えてもらっていたんだ~!」
「そういえばミクにそんなこと教えてあげてたっけ…」
ミクに体術覚えさせてたのか、この三年間で…
「…まぁ、ミクが捕まえてくれて助かったよ。ありがとな。」
ミクをなでなでする。めっちゃ嬉しそう。…それはさておき、だ。
「なぁ泥棒さん、何でうちに侵入して来たんだ?」
「…ただ金銭を盗みたかっただけだ。ただ、少し腹が減っててな、冷凍庫あけたら期間限定のアイスがあったから食った。」
犯人から出た言葉、KAITOは落ち込んでしまった。また部屋の隅っこで丸まってる…。
「KAITO、そんなに落ち込むなよ。またアイス買ってやるから。な?」
「…ますたぁ…っ!!」
またこのオチで終わらせたくないから、俺はKAITOの抱き着きを回避。
「いてて…避けないでよますたー。」
「…さて、泥棒を速やかに警察に渡さないとな!」
俺は泥棒を担いで警察に渡しに行った。
その日の夜
「「「「「「おぉ~!!」」」」」」
俺は今日警察署帰りに買った鍋とコンロ、様々な食材を出した。
「ますたー、今日のご飯は何鍋ですか?」
「…闇鍋だ。」
「「「「「「や、闇鍋…?」」」」」」
「…あ、もしかして、闇鍋初めて?」
「ますたーは知ってるの?」
「あぁ、やってみると結構面白いのは確かだ。」
「じゃあ~早速点火ねぇ~!」
あ、MEIKOが知らない間にまた酔ってる。
「いくよぉ!てん…」
「ちょっと待ってろ!今闇鍋の支度するからぁ!」
今日の夜ご飯だけはトラブルゼロで終わりたいと思った。
次回予告
第三話 ますたーの看病/オーディション
投稿日時 未定
お楽しみに!!
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諦めないで生きろよ。」
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苦しいから歌った。
悲しいから歌った。
生きたいから歌った。ただのエゴの塊だった。
こんな...君の神様になりたい。
kurogaki
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