白く柔らかく空から降ってくるなにか。
初めて見たそれが一体何なのか気になって、少し怖かったけれどゆっくりと手を差し出す。


そっと、音もなく消えてしまったそれに首を傾げながらまた空を見る。


これは、なに?
無数の命のような。
違う。
誰かの涙のような。
やっぱり違う。
でも知っている、そんな気がした。


あぁ、音だ。


耳に馴染んだような、それでいてどこか哀しい音色。
ねぇ、もしかして、あなたは泣いているの?
歌ってあげるから、少し待って。
あなたの哀しみが少しでも和らぐように歌うから。
音を紡いで、想いをこめて。
真っ白なあなたの心が決して哀しみの色に染まりきってしまわないように。


今、歌うよ。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

いずれ消えゆく歌

雪が降っているのを見ながら、ミクは雪って知ってるのかなと思って。知らないとしたらきっと歌にしてしまうんだろうな、という想像です。

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投稿日:2010/01/27 19:03:38

文字数:311文字

カテゴリ:その他

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