>>A
世界が嫌いな 少年はある日
一人の少女に出会いました
彼女は白い部屋の中でずっと
窓の外を見つめていました
「この部屋の外に出ることはできないの」
悲しそうに少女は言いました
幼いころから今日までずっと
ここで彼女は過ごしたのです
>>B
暖かくなってきた春の日に
「桜を見てみたいな」少女は呟いた
「けれど、それは叶わないよね」諦めた顔
少年は黙って部屋を飛び出した
>>サビ
少年の手の中には少しだけど
桜の花びらがありました
「満開の花じゃなくてごめんね」
彼の精一杯のプレゼント
少女は少し驚いていたけど
すぐに嬉しそうに笑いました
「ありがとう」初めて彼女の瞳に
光が宿った瞬間でした
>>A
白い部屋の外 少年はある日
僅かな希望があると知りました
けれど少女は頑なにずっと
僅かな希望を拒んでいました
「先の見えない明日に焦がれるよりは
確かな今を大事にしたいんだ」
少年はそんな少女の姿を
昔の自分と重ねていました
>>B
何もかも嫌になってきたから
消えてしまってもいいとさえ思っていた
なのになぜ今はこんなにも少女の言葉が
鋭く心に突き刺さるのだろう
>>サビ
少年の瞳からは少しだけど
零れ落ちる涙がありました
「君が信じなきゃ届かないよ」
彼の精一杯のメッセージ
少女は少し困っていたけど
すぐに優しそうに笑いました
「そうだね」初めて少女が大きな
一歩を歩んだ瞬間でした
<間奏>
>>サビ
少年は少女に出会ってから
少女は少年に出会ってから
少し明日に期待しました
少し世界が好きになりました
二人は約束を交しました
「来年、桜を見に行こうね」と
やがて訪れた運命の日
少女は海の向こうへと旅立って行きました
>>C
とある桜並木の真ん中に
少年が一人立っていました
彼が手を振ったその先には
桜の花びらと舞う少女
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