するするするり、惑わせ小唄
するするするり、惑わせ小唄

宵闇に溺れるは、下手くそ蛙
朱闇に紛れるは、カラフル鴉

騒ぐ野良犬、子供の戯れ
転がる人形は可愛い瞳
誰も知らない扉の向こう
かたちどるは小さな手の平
夕暮れの街角にそれは手招き

するするするり、惑わせ小唄。
するするするり、惑わせ小唄。

君と繋いだ手の平の
温んだ合間に入り込んだ、白い兎
追いかける君の手はするするり
走り出す陰の中、色は広がり
滲んでいく君の姿

するするするり、広がる錆色
するするするり、あおい蟋蟀

吉凶を占う卜占が
投げたビー玉を追いかけて
走る僕のすぐ後ろ
廻るロンドの鐘がなる

綺麗な白の花嫁の
光る指輪は芥子の花

するするするり、こけた眼元(まなもと)
するするするり、潰れた足音

重ねた指先触れ合わず
泣いて戻らぬわらべ歌
零れた牡丹の華が咲く
敷いた梅の狂い咲き

するするするり、惑わせ小唄
するするするり、惑わせ小唄

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

惑わせ小唄

童話のようなそうでないようなそんな内容にしてみようとチャレンジ。
薄暗い戦前の繁華街のようなイメージです。

閲覧数:180

投稿日:2010/06/09 23:25:16

文字数:415文字

カテゴリ:歌詞

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