〔Ａ〕
黒では弱すぎて　青だと足りなくて
白には抉られる　五感を閉ざしたい

〔Ｂ〕
うつ伏せに浸る川の　水を飲みながら
剥き出しの肌の深層　感情が飢え続ける

〔Ｃ〕
万能薬です　救世主（メサイア）の思惑かたどる涙雨
とどめを刺された幸福な犠牲者の　うつむいた頭数は幾つ

〔Ｓ〕
ヒトではないので優しくできない
ヒトにも優しくされない
つまり行き止まり　潮時　終演　ラストは？　～fin.～

生きる権利とはもがく義務でした
脳内信号：解放
ここから飛べるよ　絶対治るよ　３　２　１

衝突を望めば地面が逃げていく
絶望の結び目　その核だけが真実


〔Ａ〕
Ｉ（アイ）では弱すぎて　哀だと足りなくて
愛には潰される　自我などくれてやる

〔Ｂ〕
耐え難いほどに遅い　思考の成長
大人しく隙を窺う記憶が嘲笑っています

〔Ｃ〕
空から降り来る神の手の　すり抜け方しか知らなくて
「私」か「僕」かも忘れたし　もういいよ　天罰もこちらを避けて行くね

〔Ｓ〕
独りがいいのに誰かを抱きたい
独りじゃヒトにはなれない
無意味な嘆きを　正しく鎮める　ENDORPHIN（エンドルフィン）

甘えて怠けて色々吐きます
脳内信号：警告
窒息の朝や　アラートだらけの人生でも

探り当てた鼓動　握って確かめた
矯正しきれない　この核だけが生きてる



―――〔ひらがな表記〕―――
〔Ａ〕
くろでわよわすぎて　あおだとたりなくて
しろにわえぐられる　ごかんおとざしたい
〔Ｂ〕
うつぶせにひたる　かわの　みずおのみながら
むきだしのはだの　しんそう　かんじょうがうえつづける
〔Ｃ〕
ばんのうやくです　めさいあの　おもわくかたどるなみだあめ
とどめをさされたこうふくな　ぎせいしゃの　うつむいた　あたまかずわ　いくつ

〔Ｓ〕
ひとでわないのでやさしくできない
ひとにもやさしくされない
つまりいきどまり　しおどき　しゅうえん　らすとわ　ふぃん

いきるけんりとわもがくぎむでした
のうないしんごう　かいほう
ここからとべるよ　ぜったいなおるよ　さん　に　いち

しょうとつおのぞめば　じめんがにげていく
ぜつぼうのむすびめ　そのかくだけがしんじつ

〔Ａ〕
あいでわよわすぎて　あいだとたりなくて
あいにわつぶされる　じがなどくれてやる

〔Ｂ〕
たえがたいほどに　おそい　しこうのせいちょう
おとなしくすきを　うかがう　きおくがわらっています
〔Ｃ〕
そらからおりくるかみのての　すりぬけかたしかしらなくて
わたしかぼくかもわすれたし　もういいよ　てんばつも　こちらおさけて　いくね
〔Ｓ〕
ひとりがいいのにだれかおだきたい
ひとりじゃひとにわなれない
むいみななげきお　ただしく　しずめる　えんどる　ふぃん

あまえてなまけていろいろはきます
のうないしんごう　けいこく
ちっそくのあさや　あらーとだらけの　じんせい　でも

さぐりあてたこどう　にぎってたしかめた
きょうせいしきれない　このかくだけがいきてる