(イントロ)
カサンドラ 呪われた悲しい姫
その瞳みつめるは変えられぬ運命(さだめ)

(1番)
神に愛され授かりしこの力
いずれ来る未来が私には見える
だがその力ゆえ神の愛拒み
わが身が受けたは辛く苦しき罰

繰り返されるは不吉な幻視
この国襲うは避けられぬ破滅

壁が崩れ町は焼けて民は死ぬ
叫べども幻影の変わることなく

髪をむしり服を裂き灰をかぶる
ああ何故に誰もこの言葉聞かぬか
人々が噂する気が触れたと
神の呪いあるがゆえ語ること聞く者はない

(2番)
予知した未来全て真(まこと)となった
兄も弟も今やもの言わぬ身
こんな力授からねば良かったと
幾度嘆いても破滅は変わらない

呪われしこの身待つのは死だけ
遥かな異国の地で捕虜となって

共においで哀れな我が妹よ
辱めを受けるよりも今死のう

もうこんな運命(さだめ)など従わぬと
ナイフ手に姫たちは覚悟を決めた
胸を刺し倒れ伏す ああやっと
死の腕(かいな)に抱かれ安らぐこと叶うだろう

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

曲募集中【カサンドラ ――呪われた姫――】

 もともとはしろやぎRさんの『難クラシック系』に応募した歌詞でした。
 ボツになりましたが、割と気に入っているので、こうしてアップします。作曲者様募集中です。

 カサンドラ(カッサンドラーという表記も)は、ギリシャ神話に出てくる不幸なお姫様の名前です。彼女はトロイアという国の王女で、太陽神アポロンに見初められ、アポロンからプレゼントとして未来を見る力を貰ったのですが、その為に自分が捨てられる未来を見てしまい、アポロンを拒絶しました。怒ったアポロンは、一度あげたプレゼントを取り上げることができないため、「誰も彼女の言うことは信じない」という呪いをかけてしまったのです。
 カサンドラはその予知の力で国に来る不幸を予言しますが、誰にも信じてもらえず、しまいには気が狂ってしまったとも言われています。
 なお、この歌詞の結末は神話とは違いますが、これはベルリオーズのオペラを参考にしたものです。オペラのカッサンドラがとてもかっこよかったので……。
 あのオペラは前半だけで良かったと思うんだよ、エクトル君。

閲覧数:401

投稿日:2011/12/20 00:29:34

文字数:429文字

カテゴリ:歌詞

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