照明が落ちて
上演が始まるまで
視線を交わす者は
まだ未定のまま

赤い頬を濡らす
林檎の責苦を
知らぬまま望む時
微笑みはしないから

誰もいない映画館の真ん中に
座る私の左手に薔薇を頂戴
たゆたう小舟と共に連れて行くの
胸時めかせる物語が始まりを告げるように


水底に沈む
靴の音が響くまで
隣の花嫁は
まだ眠りの中

金の針が示す
懺悔の合図に
昔のように手を
伸ばしはしないから

誰もいない式場の真ん中に
立つ私の左手に薔薇を頂戴
こぼれた言葉と共に消えていったの
確かに愛した物語が終わりを告げるように


夜が明けて瞼を開いて
朝食を口に運ぶAM6:35


誰もいない狭い部屋の真ん中に
いる私の左手に薔薇を頂戴
飾った花瓶と共に割れていったの
確かに愛した物語が終わりを告げるように

確かに愛した物語が終わりを告げたように

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

夢虫(仮)

閲覧数:131

投稿日:2011/05/05 23:08:07

文字数:372文字

カテゴリ:歌詞

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