いつの間にか、気付いたら大人になっていた。
そんな私は、甘酸っぱい綺麗な恋を求めてしまう。
…私は戻りたいのかもしれない。初々しいデートが許された、あの頃に。
昼前に待ち合わせて、「待った?」「今来たところ」なんてやり合って。
安いファーストフードで構わない。
なんでも二人で分け合って、お代は全部割り勘ね。
おもちゃの指輪を与え合ったり、プリクラの中でキスしたり。
離れるのが寂しくて、繋いだ手を確かめるように「もう少しだけ」なんて散歩したり。
ああ、なんて青春真っ只中。
味わいたいな、そんなデート。
でも、そんな時を生きている子は、それに少しも気づかない。
「なぁんだ、大人はそんなのがいいの?
あたしたちはいつもそんな感じよ。
おこづかいの減りまで平等な気分だわ」…なんてもらす。
あとになって、それがいかに貴重になるかなんて、考えも付かないまま。
―――あ。…私、イイコト思いついちゃった。
私達二人が、満足する方法を。
※
それがキッカケで始まった、二人の秘密のなりすまし。
私はあたしで、あたしが私。
あんたは驚くだろうけど、きっと理解する。
そして更に、次のデートが待ち遠しくなるはずだわ。
本日の私の恋人。
第二次成長真っ最中、すかしたツンデレ可愛い子。
待ち合わせ場所は噴水の前。…少しドキドキしてきたわ。
十分前に現れた、緊張した顔の男の子。
落ち着かない様子で、周りをキョロキョロしてる。
…ふふ、可愛いな・
「ごめんね、待った?」と声を掛けると、振り向いた君は真顔になった。
“あれ、人違いかな”と言いたげな君の手を、半ば強引に引く。
「お昼は何食べようか?」と有無を言わさず微笑んだ。
ここに至ったあらすじを、困り顔の男の子に教えてあげた。
すると君は拗ねたように、「ああ、そう」なんて呟いた。
あの子が来なくて寂しいんだわ。…ごめんね少し罪悪感。
でも気を取り直して、「聞きたいこと、なんでも教えてあげようか」と囁くと。
君は瞬時に顔を上げた。
…同い年の女の子相手だから、少しでも大人ぶりたいんだわ。
ハンバーガーを握りつぶさんばかりの勢いで、私は一気に質問責め。
※
もう少し付き合ってね、秘密のなりすまし。
アンタは君で、君はアンタね。
いつもと違う展開に少しドキドキして、晴れた街を歩く。
家までなんて送らないでね。そんなのあいつで飽きてるの。
でも、逆方面の電車に乗るから、ホームまでは送ってほしい。
何も言わなくても、君は私を見送ろうとついてきた。
あら。すっごく男らしいじゃない。
「君、将来私の彼に負けない位のイイ男になるわよ。
きっと。絶対。私が保証してあげましょう」
電車に乗り込む時に腕引かれ、咄嗟に後ろに後ずさる。
すると君は囁いた。
「ねーさんも、オレの彼女に負けてないよ」
何よ、生意気言っちゃって。
閉まったドアから見下ろすと、満面笑顔の君がいた。
…最後の最後にやられた気分。なんだかとっても悔しいじゃない。
手を振り君と別れると、無性にあんたに会いたくなった。
たまには私から会いに行くか。
今日のことを笑いあって。
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ゆるりー
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