ボスバトルのあと、3人は気絶させてしまったフーガ・バーンシュタインの元へと歩み寄る。彼がリンから受けた必殺技は、男ならば言葉に表すのもできないくらい痛くてエゲつない必殺技であった。
「あれれ? このヒト気絶しちゃった…大丈夫かな?」
バトル中、誘惑ばかりされていたミクはフーガの頬をツンツンし気遣っている。
「ミクちゃんもだいじょうぶ? このチカンに変なことされてない?」
「ほんとうに私は、大丈夫だよリンちゃん」
「それならよかった♪」
「よくないよ、説得するって言ったのにボコボコにしたじゃないか」
レンだけはバトル中でも、最後までフーガを説得しようと考えていたようだ。
「う〜ん…ちょっとやり過ぎたわね……」
確かに弟が言うように説得する側が、一方的にボコボコにしてしまったことへリンは反省の色を示している。できることなら、こんな終わりかたなどしたく無かったからだ。
床へ仰向けになって倒れるフーガのことを観察していると、3人はあるモノに気付いてしまう。
『あーっ! これってもしかして』
初対面では暗がりだったので気が付かなかったが、彼は首元から胸の位置にかけて、自分たちと同じモノの形をしたお守りを装備しているのだった。
そのお守りは青い色をしたジークレフ。そう…3人はここでようやく、このブルーローズ・レジデンスへと入った時に自分たちのジークレフが共鳴した理由を理解するのだ。
「このヒトも…ジークレフに選ばれし者だったんだね……」
「そうね…あたしたちの仲間ってことよ……」
「フーガさんへ、本当に悪いことしちゃったね……」
少女と少年たちは、だんだんと繋がりが見えてきだした。
なぜ、この屋敷のなかに自分たちの父親が残した道具があったのか?。なぜ、この青年が首から掲げるジークレフから火が消えたように寂しい旋律《メロディー》を奏でていたのか?。
悲しみの静寂を帯びた青きジークレフを持つ青年は、意識が朦朧《もうろう》とするなか自分の過去を回想していた。
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