[歌詞]


ひしゃげたフェンス ふたりの猶予は
日毎、優しげに錆びては
唯一の表情 湛える。

手が塞がるから傘は嫌い、と
夏も近い 吐息に乗せて
冷えた言葉 溶ける空気に
——肺が、痛む。

降りしきる 小さな声は、雨。
泣き叫ぶ この温もりは、誰。
紫陽花が咲く
壊れた傘と、失う熱のよろこび。


乱れたレース あなたが言うのは
二度と来ない夏の、向こう側
枯れない花が眠る。


止まぬ雨はない、と あなた
少し戯け 僕も笑う。
だけど 柔く、強く届く。
忘れられない。
忘れない、と誓う。
——雨音。


降りしきる 小さな声は、雨。
泣き叫ぶ この温もりは——。


降りしきる この温もりは、雨。
泣き叫ぶ 小さな声は、誰。
紫陽花が咲く
壊した傘と、蝕む熱の鼓動に。





[動画内文章]


雨は空の匂いを抱いて舞い、
街並に色とりどりの花を咲かせた。

彼なりの優しさが、あなたの頬を撫でる。
その手は悲しいほどに不器用で、
どうしたって少し冷たい。

雨に紛れた涙を、空は忘れない。
他人が、自分までもが見放した、あの涙も。
永遠の晴れもなければ、止まない雨もない。
変わらずに在るものなど何一つない、
この壊れた傘のなか、一緒に雨宿りをしよう。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

雨声 / 歌詞

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投稿日:2021/02/17 13:25:38

文字数:537文字

カテゴリ:歌詞

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