「ひとりぼっちの恐竜」

ひとりぼっちの恐竜が静かに眠っている、
不思議な夜の話をしようよ。
尋ねてみれば恐竜は毛布に包まって、
私の様子を伺うだけだった。 

何億年も前に失ったあの藍を、
綺麗な侭でずっと残せたら、永遠に変わってゆく。

化石にはならないで。
しあわせを憶えていて。
思い出の底に埋まって、消えないで欲しいだけ。
視界がぼやけるのは、優しい熱の所為だった。
歪な生命が滅んでしまう迄、忘れたくないから。

彗星みたいに一瞬の幸福を過ごしている。
ふたりぼっちじゃ淋しくもないよ。
尋ねてみれば恐竜は天国へ征くんだって。
私も優しく頷くだけだった。

考古学者でさえも解けぬような約束を、
褪せないようにずっと守れたら、永遠は叶っていく。

憂鬱にならないで。
ゆめうつつを思い出して。
淋しさと踊るふたりだけの国へ逃げるのさ。
視界に映る君の、優しい熱だけ抱いていたい。
虚ろな人生に花を添えるように、祈っているだけなのに。

化石にはならないで。
永遠を憶えていて。
心臓の底に燈って燃えている灯火で、
視界がぼやけるほど確かな蜃気楼だった。
ふたりの運命が終わる筈ない事、解っているんだ。

地球消滅の数秒前も、欠伸をするほど呑気な君の性格が羨ましいよ。
宇宙誕生後何億回も、ふたりが生まれ変わっても変わらない温度を捜すから。

「ふたりでいよう。」

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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ひとりぼっちの恐竜_Lyric

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投稿日:2024/07/01 01:01:25

文字数:587文字

カテゴリ:歌詞

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