【二次創作】翻案・朝焼けサイクリング【掌編小説】

投稿日:2011/06/26 22:43:27 | 文字数:1,034文字 | 閲覧数:53 | カテゴリ:小説

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この作品は、耳ロボp様の楽曲『朝焼けサイクリング』の二次創作です。

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この作品は、耳ロボp様の楽曲『朝焼けサイクリング』(http://www.nicovideo.jp/watch/sm5722216)の二次創作です。


『翻案・朝焼けサイクリング』 日枝学

 今から彼女の家に行こう。
 唐突にそう思いついたぼくは、すぐさま用意をした。
 ちなみにこの時の時刻は四時ちょい前。午後ではない、午前だ。早朝である。限りなく深夜に近い早朝である。
 用意といっても、彼女と会うのに必要なものは少ない。服を着替えて、自転車の鍵を持って、それで完了だ。外に飛び出し自転車の鍵を外す。
 山を一つ越えた所に、彼女の住む隣町がある。海の見える、綺麗な街だ。
 彼女の家を目指し、ぼくはペダルをこぎ始める。
 今は三月下旬。この時期、この地域での日の出時刻はおよそ五時半である。
 日の出時刻は、確か、太陽の上端が水平線と重なった時点を示している。まだ日の出には当分かかる。
 ペダルをこぐ。彼女の家に向かってペダルをこぐ。
 四時四五分、東の空が段々白んできた。徐々に明るくなっていく太陽の光が、光無い、夜の時間を吹き飛ばす。
 今更ながら、朝食を食べてこなかったことに気がついた。
 どうりでお腹がすいているわけだ。必要無いと思って財布すら持ってきていない。つまり何も買うことは出来無い。来るのはただペダルをこぐことだけだ。
 疲労と空腹に負けないよう、歌を口ずさむ。
「ららら~ら~らららら~」
 歌さえあれば何とかなる。歌さえあればどうにかなる。
 彼女の家はまだまだ先だ。
 現在の時刻、五時。随分と白んできた空をにらみつける。三〇分ほどしたら日の出が始まってしまう。それまでに彼女のもとにたどり着きたい。せっかくだから、彼女と一緒に日の出をみよう。寝てる彼女に無理して起きてもらって、一緒に日の出を見よう。
 このトンネルを抜けたら下り坂が待っている。そこから彼女の家は見えるだろうか。

 彼女のことが気になる。
 彼女のことが好きだ。
 彼女の言葉がとても気になる。
 彼女の声がとても好きだ。

 彼女の家までまだしばらく。ぼくは、歌を口ずさんでペダルをこぐ。
 歌さえあれば何とかなる。歌さえあればどうにかなる。


※書いた後の感想
 これと似たようなこと一度やったことあるんですよ。現実で。脳内じゃなくて。
 やってみて分かったのは、冬 の 早 朝 は と て も 凍 え る ということでした。自殺行為です。やめましょう。

なにかの素材になればいいな、っていうテキストと、好きな作品をモチーフにした掌編小説を投稿できればいいなって思ってます(2013.12.25)

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