【一番】
[Aメロ]
茴香(ういきょう)朗らに 花威(はない)する季節(とき)(8+7)
彩唄(いろうた)導く 八咫烏(やたがらす)(8+5)
泡沫(うたかた)巡りの 案内(あない)する鴇(とき)(8+7)
想いは交喙(いすか)の嘴(はし)と知る(8+5)

[Bメロ]
白藍(しらあい)零した 空の香(か)は(8+5)
遙か彼方の 彼(か)の地まで(7+5)
千里の標(しるし)で 知りましょか(8+5)
春花(はるか)咲く刻(とき) 夢の刻(とき)(7+5)

[サビ]
ちりとてしゃん ちりとてしゃん(5+5)
今宵紡ぐは 朧(おぼろ)の小唄(7+7)
ちりとてしゃん ちりとてしゃん(5+5)
唄に合わせて 跳ねる紅鞠(べにまり)(7+7)
零露(れいろ)湿(しめ)して 鮮鮮(あざあざ)し彩(いろ)(7+7)
酔い泣く菊の香(か) 何処(いづく)にか(8+5)

【二番】
[Aメロ]
僻事(ひがごと)紡ぎし 怜悧(れいり)の帳(とばり)(8+7)
唇焦がすは 泉熱(いずみねつ)(8+5)
青柳(あおやぎ)小枝の 奏(かな)づ言葉(ことのは)(8+7)
儚き朱糸(あかいと) 結(ゆ)わう 彼我(ひが)(8+5)

[Bメロ]
浅葱(あさぎ)の狭間に 木霊(こだま)すは(8+5)
鷺(さぎ)が運びし 蜜の音(ね)か(7+5)
子朱(こあか)の火種(ひだね)で つけましょか(8+5)
想い焦がるる 恋(こ)篝火(7+5)

[サビ]
ちりとてしゃん ちりとてしゃん(5+5)
今宵聴かすは 夢路の琴音(ことね)(7+7)
ちりとてしゃん ちりとてしゃん(5+5)
弦が切れても 止まぬその夢(7+7)
遠く響くは 三千世界(さんぜんせかい)(7+7)
宵無く聴く野花(のか) 何処(いづく)にか(8+5)

[Cメロ]
彼方の雛罌粟(ひなげし) 何方(いづかた)に(8+5)
追えど追えども 霧に溶け(8+5)
群青(ぐんじょう)夜露は 果てもなく(8+5)
渡りし貴方に 澪標(みおつくし=身を尽くし)(8+5)

[サビ]
ちりとてしゃん ちりとてしゃん(5+5)
今宵眺むは 清らの梅花(うめか)(7+7)
ちりとてしゃん ちりとてしゃん(5+5)
一枝(ひとえ)手折って 貴方を想う(7+7)
その香(か)溢れる 小春の刻(とき)に(7+7)
今宵は二人で酔いましょか(8+5)


―終―



*留め書き*
・茴香(ういきょう)…多年草。乾燥させるとスパイスとして利用出来る実をつける。
・八咫烏(やたがらす)…記紀伝承で神武天皇東征のとき、険路の先導となったという大烏。三本足の赤色の伝説の烏。
・交喙(いすか)の嘴(はし)…物事が食い違って上手くいかないことのたとえ。
・白藍(しらあい)…藍の薄い色。
・零露(れいろ)…おちる露。したたる露。
・鮮鮮(あざあざ)し…鮮やかであること。
・僻事(ひがごと)…道理や事実と違った事柄。
・怜悧(れいり)…賢いこと。
・泉熱(いずみねつ)…猩紅熱に似た発疹を伴う流行性熱病。
・青柳(あおやぎ)…〔表の意味〕葉が茂って青々とした柳。
         〔詞中での裏の意味〕馬鹿貝科の二枚貝。→「馬鹿」の意
・彼我(ひが)…彼と我。相手と自分。
・浅葱(あさぎ)…薄い藍色。うすあお。
・澪標(みおつくし)…通行する船のための印の杭。
          *[身を尽くし]と意味かけ。  

□[2番のAメロの一部の意味]
・青柳小枝の奏づ言葉
……愚かさの端を覗かせるような貴方が言う言葉。つまりは嘘。

□[1番のサビの最後]酔い泣く菊の香何処にか=よいなくきくのかいづくにか=[2番のサビの最後]宵無く聴く野花何処にか (韻)    

□[一番のAメロの一部]
「花威(はない)する季節(とき)」=「案内(あない)する鴇」(韻)

□[一番のBメロの一部]
遙か=春花(はるか) (韻)

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

【社会人コラボ用】夢見物語

参加させていただいているコラボ用に書かせて頂きました。

閲覧数:127

投稿日:2009/10/06 17:59:44

文字数:1,634文字

カテゴリ:歌詞

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