鏡の向こう側に映る世界
いつか手を振り決別した幽霊が
笑う事に疲れた同じ顔で
捨てた思い出まだ大事だと抱えて

逆剥けている 日々を撫で付けて
造るように 愛すように「私」と呼んでも
また寄せ返す 懐疑呑まれたら
明日が膝抱え込んで
進むのを拒む朝が昇る

月の鏡回りだし 降りしきる悔いの光
最大輝度の景色は
手を伸ばしても逃げて笑う
誰が選ぶ未来なら過ちが無いのだろう
だけど走る何度も
目を塞ぎ正しい振りをして

あの日より美しいと握り締めた涙は
あの日から消えていた影に濁る

鏡の向こう側に映る世界
投げ掛けても問いは反射して問われる
これが因果と呼べる未来ならば
君はやはり私ではないのでしょうか

着替えるように 過去を脱ぎ捨てて
這い出た私は蝶になれた気でいただけ
もう戻れない 空蝉を見ては
そっと触れて
頬を寄せて感傷に浸る

月の鏡回りだし 降りしきる悔いの光
理想満ちた願いは
いつまでも空言の儘で
誰が選ぶ私なら過ちが無いのだろう
後ろ指を指されて
正しさを守れたのならば

いつか私の物語広げてみせたなら
いつの私が空白になるだろう

やがて無駄になるのが怖いから
綺麗すぎる思い出を汚し
宝物をガラクタと呼んでも
まだ失うのが一番怖い
ほんとは大事だと言うのだろう?
掌に何かあるのだろう?
ならば敢えて優しい嘘を吐け
此処は私しか居ないから

歩き出せ 遥か先の夜に
今の私が幽霊に化けては
君を迷わす日が来ると信じて
全部抱き締め
全部抱き締め

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

Doppel

すん様の曲に歌詞を書かせて頂きました。
https://piapro.jp/t/et2Z
テーマ:「自問」
上手くいかない現実を前にして、過去の選択を疑う気持ちや、こうすれば良かったという後悔などで葛藤するといった内容です。過去の自分が分身のように現れて、現在の自分を揺るがすという展開にしており、タイトルのDoppelはそのイメージでつけました。ややネガティブですが、最後は希望を持たせたつもりです…。
修正等、何でも承ります。
ご選考いただけますと幸いです。

閲覧数:195

投稿日:2018/07/12 01:00:20

文字数:639文字

カテゴリ:歌詞

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