「ヴィヴィの為に」
僕はあのコードを鳴らし
その消える光に触れたかった
破滅についてあと数秒
君と歌い合って灰になる
触れ合った名も無き小指と
馴れ合った惨めな性器は
ヴィヴィの青い傷跡という
偶像を作って眠っていく
夢見心地 まるで死んだような
その目にきっと 映る最後の光
錆びたアルコールを飲み干し
いつか忘れた歌をうたう
そうだ君は何処にもいない
苦しみだけをただ潰した
空の注射器を握りしめ
君は血を抜き泣いていた
空のゴムを透かして見ては
君は可愛い顔をした
乾いた指 まるで苦しそうで
きっとその目に 愛し合ったものがある
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