自己憐憫（じこれんびん）

１
鳴き続けてる豚が　頬寄せては媚びた　行かないでとせがみ　甘える　（※「頬」は「ほー」と発音）
穴だらけのロジック　人集めのマジック　笑顔はどこか空回り
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
履き続けた靴の　折れかけてたヒール　侘（わび）しいのは嫌と　投げ捨て
降り止まない雨に　抱きしめてと叫び　孤独なんだと勘違い　ねえ　聞いて

アタシ地獄に堕ちたヒロイン気取り　黄昏の街角で泣き顔浮かべ
全ての人が見放したのと　悲しみを膨らませ　感傷浸る　誰か来て　

２
泣き続けてた僕は　真夜中に一人　散らかしてる部屋に　篭って
嘘まみれの週刊誌（ゴシップ）　道端（みちばた）から拾って　これが真理と信じた

積み重ねた棚の　やり残したゲーム　刺激が足りないと　投げ出し
迷い込んだ猫に　仲間だろと話し　すぐに逃げられ気が塞ぐ　もう嫌だ

かなり疲れた顔を鏡に晒し　寝られずにいるんだとその目を腫らす
心の傷は癒えはしないと　　暗がりで沈んでる少年は今　満足気（まんぞくげ）


たとえ　僕の災厄（さいやく）を　粋がっている奴等が　高く笑い声を上げて手を掲（かか）げても
張り裂けそうな意識の中　助けてと神にすがり　新たな世界へ　その瞳（め）を輝かせ行（ゆ）く

誰か聞いてよ　誰か聞いてよ　不幸話で誘って
誰も来ないよ周りの人が　距離を置くのに気づかない　手遅れ

アタシ本当（ほんと）の姿アバズレなんで　恋愛も出来ないし　ツキもないし
悲劇の星に生まれて暮らす　ウソとかあり得ない　叫びだす

朝まで踊れ似た者同士　注目を浴びるため　派手に跳ねて
煌き回るミラーボールに　永遠に僕達は惹かれていく　直らない