憧れと、焦燥、眠気と、拒絶。
記録されていた夢。
誰もいないはずの病棟に、
白いシーツの上で眠れない貴方が笑っていた。
死の匂いがした、彼女の白い肌にキスをして、
さようならの代わりに、歌を歌った。
「私が愛した人はみんな死んでいく。
あの日から、呪いに罹ったようで、」
彼女が泣きながら私に告げたその嘘みたいな話が、
嘘じゃないと僕は身をもって知った。
君は僕を愛した。
彼女が眠りについた途端、彼女を包む水彩が広がって、やがて僕を包み込んだ。
とても優しい世界に吸い込まれたようで、僕は幸せだった。
きっと彼女が僕を呑みこんでしまったのだと、なんとなく理解できた。
「君はまた、寂しそうな顔をして、塞ぎこんでしまうだろうか」
「君が愛した人は死んでなんかいない。
君の中で、静かに、幸せを甘受して、溺れているんだよ」
そう、手紙に書き遺した。
彼女がこの手紙を手に取って、救われることを願いながら、
僕は静かに筆を下した。
きっともうじき、溶かされてしまう。
そう感じながら、ただ、淡い水彩に溺れた。
コメント0
関連動画0
ブクマつながり
もっと見る真っ暗な音に書いた溜息
消えはしない 真紅の絵はがき
街頭色に阻む幽霊
消えはしない 溺れ尽きる夜に
手紙を書いたら また君に会えるかな
時間を 巻き戻せるかな もういいかな
もういいよ もういいよ
焼けそうな路で叫ぶ雑音
聞こえはしない 聞こえはしないの
幻想色に滲む signal...幸せな春へ
霧音
もう駄目ってわかってるって
それでも歩こうとしているのは何故?
どうしてもどうしても
自分から遠ざかる
本当の自分は青に溺れる
勘違いの態度 少し穏やかに
だけど少し冷たくて
でもそれくらいが丁度いい
今の僕によく合っている
ゴミ箱に捨てた希望は...青の中へ
霧音
エンドロールの向こう側
鳴り響く遮断機と霧の音
過ぎ行く夏に黒い薔薇
結べなかった言の葉と糸
明日から私は雨のち雨
洗い流してよ 消し去ってよ
耳を塞いでも聴こえる
その旋律(こえ)を
甘く、囁いて 落ちる、5番線の
暗い、から、見えなくて...泡沫エンドロール
雨のち雨
いつ好きになったんだろう?
覚えてないけど
あの頃の思い出は
ずっと胸の中にある
同じクラスが嬉しくて
たくさん声かけた
あの頃の私たちは
きっと惹かれあってた
このまま変わらず
2人の世界が...思い出
こな雪
クリップボードにコピーしました
ご意見・ご感想